1.指先から恋が始まる


『今日は、いい天気だなぁ〜』


2年生にあがったばかりのななしのごんべいは始業式が終わり


校舎の端でひなたぼっこをしていた



ここからは始業式が終わり部活に行く人たちが見える


部活に入ってないごんべいはただ部活に行く人たちをただぼんやりと見ていた



今いるところがだんだん、日影になりだした


春といっても、まだまだ寒いので


もう少し暖かいところに移動しようと腰を浮かせると



見覚えのないワカメのような髪の毛をした男の子が



木にもたれかかって寝ていた


ちょうど日向になっていて、ひなたぼっこにはちょうど良さそうな場所だ


相手もぐっすり寝ているし隣にお邪魔させてもらおうかな…


隣に腰を下ろし寝ている相手の子とを見てみる事にした


『あれっ?んー、どこかで見たことあるような気がするなぁ

でも、この特徴的な髪型見たら覚えてられるか…


んー、なんか知ってるよあな知らないような…


それにしても、この人まつげ長いなぁ


しかも、すっごい美形だし


んー、なんて言うかかっこかわいい系?


悪友の仁王先輩も、美形だけど


あの人、お色気担当っぽいかんじだしなぁ〜


あ、てかこんなに独り言しゃべっててもおきちゃうか…


静かにしてよ』


んー、ぼけーっとしてても暇だし携帯でも使ってるか


いや、暇なら帰れよって話なんですけどね



なんか、もう少しここにいたい気分っていうか


自分でも、よくわかんないけど


なんか、居心地がいいんだよなぁ


この人の隣


まさか、運命の赤い糸みたいなっ!?



てっ、ないか


この美形さんに失礼だね


こんだけ、美形さんだったらさぞモテるんでしょうね〜


いや、自分の容姿が嫌いなわけではないよ?


ただ、こんな人だったらなぁっておもうときあるじゃん


それだよそれ


…なんかこの人見てると髪の毛触りたくなってくる


触っちゃダメかな…?


寝てるんだし、よくね?

うん、そうだ寝ている美形さんが悪い


触っちゃおー


起きないようにそーっと、そーっと


ふわっ



うわっ、ふわっふわ!!


さわり心地ちょーいい!


ずっと触っていたい!


もう少し触ろうと思い手を伸ばすと掴まれた


ん?


掴まれた…?



えっ!おきちゃった!?


「んー、丸井先輩もうこれ以上食べれないっすよぉ

むにゃ、むにゃ」


…寝言?



え?丸井先輩だれ


私丸井先輩じゃないよっ!?


しかも、手握られたままなんだけど…


うっわ、男の子と手繋ぐのなんてはじめて…


いや、寝てる相手に緊張する事ないんだけどね!


わかってても、緊張するものは緊張するんだよぉ!


てか、この人起こしたほうがいいよね?


部活とかだったらあれだし


『あ、あのー、おきてください!』


「んぁ?んー、よく寝たーーってあんた誰?

ってか何で手繋いでんの?」


『うえっと、たまたまここでひなたぼっこをしようとしてた者です?
手は美形さんからですよ?』


何で疑問系なんだしってつっこみつつ美形さん派名前を教えてくれた


どうやら、切原赤也と言い同じ学年らしい


切原君はすぐ後に青い顔をしながら部活とつぶやきものすごい速さで走っていってしまった


切原君が去った後ごんべいは無意識に切原と繋いでいた手にふれていた


『どうしよ…


恋しちゃったかも…!』


ふれていた指先が熱いのは初めて男の子と手を繋いだからか
かあなたに恋をしてしまったからか



指先から恋が始まる

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