木漏れ日恋歌



※夕闇カフェオーレと少しだけ繋がっています



ここは巨大な城近辺の、木に囲まれた草原

この辺りは普段は雷雨が多いが、今日はとても穏やかな晴天

その草原で、一際高い木の下で仰向けになる男が一人

ぷよ地獄の創造主、サタンだ

暖かな陽気の中で、彼は微睡もうとするばかりだった

ところが、それは彼の目の前に顔を現した黒い影に妨げられた

サタンは一瞬驚いたが、影の正体の見当がつくと、影に視線を向ける


「……お前か、エコロ」


「…ん、正解。流石おじさま」


ふわふわと浮かぶ黒い影、もといエコロは人の姿になり、サタンの隣に座る


「今日はいいお天気だから、散歩ついでに来たんだ」


「ほう…それで私に会いに?」


「うん、それにレムレスが、今日はシェゾが来るんだって嬉しそうだったから邪魔にならないように、ね」


「レムレスにヘンタイが移ってしまうかもしれぬな?」


「レムレスは強いからヘンタイにはならないもん」


「…そうか」


サタンはくすっと笑い、然り気無くエコロの手の上に、自分の手を置く

それに気付くと、エコロはサタンの横で身体を寝かせる


「なんだか、お昼寝のお邪魔しちゃったみたいだね…ゴメンね、おじさま」


「…気にするな」


サタンはそっと腕を伸ばし、エコロの頭を撫でる

エコロは心地よさそうに目を閉じると、ぎゅ、とサタンに抱き着く


「どうした…?」


「…一緒にお昼寝していい?」


「…好きに、しろ」







穏やかな晴天の昼下がり

草原では二人、微睡みの夢におちる

目覚める頃には月明かりが光るだろう




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