くくると紫音





くくると紫音
仲良しなふたりの話


※ヤマもオチもない会話のみ



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「紫音〜!!ちょっと聞いてよぉぉおお!」

「店の中で騒がないでちょうだい、話は聞くから何飲むの?」

「ウォッカ、ロックで!甘いのなんて飲んでられないわ!!」

「なぁに、また失恋でもしたの?」

「ちっがうわよ!私がフってやったのよ!あんな馬鹿な男に引っかかるなんて…!」

「あら珍しい。あんたがフるなんて」

「見た目は良かったのよぉ…ただ中身が思っていた以上にクズだったのぉ…」

「えー!それこそ珍しい!くくるが人選ミスするなんて…はいロック、悪酔いしないでよ」

「しないわよ!なんかね最初は良かったの…普通に好青年って感じだし深入りもしてこないからちょうどいい人だなあって思ったんだけど…」

「けど?」

「あろうことか、あかと様を口説こうとしたのよあのクズ!!!!!」

「あーあー!一気に飲むな!」

「信じらんないわ…今度ストレートで頂戴。私が酔わないの知ってるでしょ」

「でもまぁ…あのあかとさんに手を出そうとする勇気はすごいわね…旦那さんもいるんでしょう?」

「そーよ!!!ほんっっと信じられない!」

「…聞きたいんだけどさ」

「答えられる範囲なら」

「その男はどうなったの?」


「もちろん、処分よっっ!!」



 グイッと一気にまた飲む、いくらザルとはいえ後でめんどくさいだろうなあと紫音はまたおかわりのウォッカを準備する。
 処分の意味はわかる、だけど深くは聞かない。
 自分は一般市民。酒とタバコと恋を愛する女でありたいと親友を見て紫音は軽くため息をつく。


「私だって処分されたくないのよ」


 避けた口でも言えない、この本音は親友への敬意であると気付くのはもう少し大人になってからである。





「ところでくくる、この後は?」

「ふふっ♪連絡先交換した人のおうちへ♪」

「クーズ」

「褒め言葉よっ!」




end

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