セロンの正体が明らかになり、海軍はセロンにも狙いを定めた

狙われているにも関わらず、セロンはそんなことは気にせず、あるものをエースとルフィに渡した


「いい2人とも、これを大事に持っててね!」


「おう、わかった!」


ルフィはすぐに頷き、エースもそれを握り締めた


「私は白ひげに挨拶してくる
2人は逃げてなさい!」


「姉ちゃんも早く来いよ!
よし、エース行くぞ」


ルフィは直ぐ様行動を開始した

走り出す2人を見つめ、セロンも白ひげのもとへ向かった

白ひげには、たくさんの海兵が群がり攻撃していた

それを見たセロンは、眉をしかめた


(……なんか、ムカつく)


そう思いながら、セロンは向かってくる敵を片付けていた

そうしていると、白ひげのもとへ辿り着いた


「初めまして、白ひげ
私はセロン

エースの大切な人だから、会いに来ました」


「セロン……魔女、か
エースと関係があったとは、驚きだなァ!」



「エースは、私の大切な家族ですから」


そう言い切るセロンに、白ひげは豪快に笑う


「グララララ、冷酷で残虐な魔女と恐れられていたのが、お前みたいなガキだったとは」


「所詮、噂は噂
白ひげは、噂通りの様ね」


口調が違うのではないかと感じるかもしれないが、こちらが本当のセロンだ

キレた時だけ、口調が悪くなるのだ


「よし、気に入った!
エースの家族はオレの家族

セロン、オレの娘になれ!」


「あら、どこに気に入られる要素があったのかしら…

ま、有難いお話ですが、丁重にお断りさせていただきます」


セロンは、白ひげを前に臆することなく告げる

それを聞き、白ひげはまた笑う
これに苛立ったのは、海軍だ


「魔女を討ち取れーーー!」


「海軍の力を見せてやれっ」


叫びながら、襲いかかってくる海兵をセロンは冷めた瞳で見つめる


「これだから馬鹿は……

――白羅、白那!お仕事よ」


白ひげが構えるのを止め、セロンはそう誰かを呼ぶ

すると、セロンの影からするりと二匹の純白の狼が現れた


「白羅、白那、海軍だけを狙いなさい」


≪グルルル!≫


≪姫、食べてもいい?≫


「ふふふ、好きになさい
頼んだわよ、白羅、白那」


頭を一撫でし、二匹を送り出し白ひげを見る


「それがお前が魔女と呼ばれる所以か」


「可愛いでしょう?」


微笑むセロンだが、辺りには恐怖の叫びと断末魔の叫びが響き始めた


「白ひげにはまだ死んでもらっては困るのよ

だから、これを」


セロンはエースたちと同じものを白ひげに渡す


「それを持ってて
あなたを守るものだから」


「セロン、おめぇは」


「あら、魔女が人助けをしてはいけないのかしら?」


「グララララ、大事にしとくぜセロン!」


豪快に笑う白ひげに、セロンは頷くのだった







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