「ッ!ルフィったら傷だらけじゃないの!?
だれ、だれにやられたの!?

お姉ちゃんがやり返してきてあげるから!」


「いや、いい!オレだってもう一人前なんだ」


にししっ、と笑うルフィにセロンも自然と笑みを浮かべた


「もー、かっこよくなって!
さすが私の弟ねッ」


「姉ちゃんも相変わらずだな!
美人なまんまだ」


笑顔で会話をするセロンとルフィの間には、入っていけない

空気もそうだが、雰囲気がそうさせないのだ


「もー、ルフィ大好き!」


「オレも姉ちゃん大好きだっ!」

抱き合う2人を、周りの海賊や海兵が呆然としたように見ている

そんな時だった


「おいおい、おめぇらいい加減にしねぇか」


「あ、エース!ごめんなさい、ルフィに夢中で…」


慌ててセロンはルフィを離しエースに向かう

そして、勢いよく抱きついたのだった


「エース、無事で良かった!
私、心配で心配で……」


上目遣いでセロンはエースを見つめ呟く


「セロン、ありがとな」

「いいのよ!だって私はエースの彼女だもん!」


セロンの言葉に、空気が固まる
動けているのはセロンにエース、ルフィだけだ


「「「「か、彼女だとぉぉおおーーー!!!?」」」」

雑魚兵と海賊たちが、一致団結し叫んだ


「エース!そんな話、聞いてねえよぃ」


「グララララ、エースにも春が来てたとはなァ」


「隊長!オレらに黙ってそんなことしてたなんて……!」


白ひげ海賊団も各々叫びだし、エースは頭をかいていた


「いやぁ、こいつはガキん頃からの幼馴染みでよ

気付いたら、みたいな?」


「エースは昔からかっこよかったもんね!

私、幸せだよッ!」


セロン、エースと互いの名を呼び見つめ会う2人の唇が重なろうとしたときだった


「魔女!お前がエースの恋人だったとは……

お前も今ここで、仕留める」

センゴクが、マイクを使いそう言ったことでキスはお預けになってしまった


「あんの野郎!私とエースの邪魔をしやがって」

悪態をつくセロンは即座に言い返した


「あら、海軍が魔女を殺せるのかしら?
今まで、私を見つけたこともないくせに

思い上がりも甚だしいわ」


「そうだそうだ!姉ちゃんはな、すんげー強いんだぞ」


ルフィの叫びに、センゴクは黙り呟く

「…麦わらのルフィの姉
火拳のエースの恋人
それに魔女という存在」


海軍はこの呟きに、なにかを感じ取った


「魔女、お前の親は誰だ!」


センゴクは何かに気付いたのか、そう叫んだ

セロンはそれにニヤリ、と笑みを浮かべる


「私は、革命家ドラゴンの娘!
そしてポートガス・D・エースの恋人であり、魔女

麦わらのルフィは、正真正銘私の大切な弟よ!」


海軍が騒ぎ出す

余りにも、セロンという存在は強すぎたのだ





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