カウンターに肘を付き、頬に手を当てて瞼を閉じる。
ごとんごとん。列車は揺れる。星は瞬き、月は輝いている。
────私、嬉しいの。
貴方を想うだけでこんなにも幸せになれること、こんなにも美味しいカクテルが飲めたこと。
たとえこの恋が叶わないことがあったとしても私、きっと後悔なんてしない。この幸せな時間は確かに存在しているんだもの。それだけで私は胸を張れるわ。
好きよ。今日も、明日も。
どうか貴方も、柔らかな夜に包まれていますように。
そして優しい夜明けが、訪れますように。
願うことはそれだけ。
それだけよ、お月さま。
どうぞよろしくね。
MOON TRAIN
end.
[ 2/2 ][*prev] [next#]
[しおりを挟む]novel/picture/photo
top