「……痛い。」

床にうずくまり唸りながらポツリと呟く私。

「生理痛?」
「うん。」
「ほら、おいで。」

うずくまって悶える私に向かい、胡座をかいて両腕を広げる一静。そこへのそのそと近付き、ぎゅぅっと抱き着き一静の胸に顔を埋める。

「いたいのいたいのとんでけー」
「……一静、それ頭。」

私の頭を撫でながら抑揚無く歌う一静に、顔を上げることなく言い放つ私。

「名前が正面向いてくれたら撫でれるんだけど?」
「………頭でいい。」
「はいはい。」

痛みに堪えるようにぎゅぅっと抱き着く私を、一静は緩く抱き締め返し優しく何度も頭を撫でてくれる。

「来月も、よろしくお願いします。」
「来月といわず、毎月やってあげるけど。」

一静の言葉に小さく顔を上げると、穏やかに笑う一静と目が合った。



松川と生理痛彼女
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