「京谷くん?」
「あ゛?」

夜遅く、どうしても甘い物が食べたくなりコンビニへ足を運ぶと、そこにはクラスメートの京谷くんがいました。

「覚えてない?私同じクラスの苗字。」
「……知ってる。」
「あ、本当?怖い顔してるから知らない人と思って警戒されてるのかと思っちゃった。」
「………。」
「京谷くんは自主練?バレー部だっけ?」
「……お前、こんな遅くに何してんだよ。」
「私?私はねー、甘い物食べたくなって。こんな遅くに駄目だって思うんだけど我慢できなくて来ちゃった。」

先程レジを通したスイーツ入りのビニール袋を掲げると「ちょっと待ってろ」と言って京谷くんはレジに行ってしまいました。

「何買ったの?」
「ハミチキ。」
「ああ、美味しいよね、あれ!」

私も買えばよかったなーと思うけど、こんな時間に甘い物を食べる上に揚げ物もなんて、それは流石によくないよね。うん。

「じゃぁまた明日ね、京谷くん。」
「……家、どこだよ。」
「え?」

ビニール袋の中のスイーツに想いを馳せ京谷くんに手を振ったはずが、その手をぐいっと引かれ思わずキョトンとする私。

「だから家どこだっつってんだろ。」
「え、あ、あっち…だけど。」
「行くべ。」
「あ、だ、大丈夫だよ!一人で帰れるよ!」
「こんな時間に女一人で帰らせるわけねーべや。」
「あ、ありがと。」

京谷くんとは今まで話したことなかったけど、意外と優しいんだなぁ、今度、送ってくれたお礼にハミチキ買っていこう、と先程買ったスイーツを口にしながら一人部屋で考える私です。



京谷とクラスメート
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