オルゴールは回る
Skit.『多忙A』 ( 8 / 10 )
[栞]警備兵1「お、まーた来たな。毎度毎度ご苦労さん」
綾(す、すみません……すぐ許可証出すんで……!)
綾、慌ててポケットを探る。
警備兵1「あー、いいっていいって。もうアンタの顔覚えたし、いちいち許可証出さなくっていいよ」
綾(え?で、でも……っ)
警備兵2「まぁ、確かに規則ではあるけど、たまには例外もあっていいさ。……急いでんだろ?」
綾(! ありがとうございます……!)
警備兵1「いいって事よ。あ、でも上には内緒にしてくれよな?」
綾(はいっ!)
綾、一礼してテント内に駆け込む。
警備兵2「頑張れよー……って、あの様子じゃ聞こえてなさそうだな」
警備兵1「ははっ、違いねぇ!……ホント、よく頑張るよなぁ」
警備兵2「だな。……俺らも頑張るか」
警備兵1「あぁ……ま、程々にな」
***
顔パスになった時のお話。
警備兵、実は二人いました。