05
真田さんを見送り、私は庵くんの家のチャイムを押した。
「はーい」
チャイムを押すと軒くんが出てくれた。
「こんばんは軒くん!お久しぶりだね」
「こんばんは、沙和さん。お久しぶりです。どうぞ上がってください」
「お邪魔しまーす」
玄関に女物の靴があったので、もう苑くんの彼女さんは来ているみたいだ。
「庵兄ー、沙和さん来たよー」
リビングに着くと軒くんが庵くんに声をかけてくれたので、庵くんはこちらに来た。
「沙和ちゃん、仕事お疲れ様。温かいのでも飲む?」
「ありがとう、それじゃあ、お言葉に甘えてお願いします!」
了解。と微笑んだ庵くんは軒ー、コーヒー煎れて。沙和ちゃんと俺の分。と、たった今席に座った軒くんに向かって言っていた。
「あ、庵くん。みんなにプレゼント渡してきてもいいかな?」
「うん。行っておいで」
その時に、軒くんにはお礼を言いましょう。
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