09
「お世話になりました!」
あのあとすぐに篠原家のパーティはお開きとなり、庵くんは簡単な手荷物だけ準備しに部屋に戻った。
「またおいで」
「はい!」
「じゃあ俺、沙和ちゃん家に泊まってくるねー」
「お邪魔しましたー!ひなたちゃんと太陽くんもまたね!」
「は、はい!」
「さようならっ!」
手を振り、ドアを閉めると、庵くんが手を差し伸べてくれたので、手を重ねギュっと握りかえした。
「コンビニ寄っていい?」
「もちろん!」
たまには寄り道して帰りたいんです。
(何買うの?)
(お酒とケーキ)
prev / next