曖昧ミーマイン

http://nanos.jp/bisuge/

※会話文のみ


「失礼します。……わ」
「しぃー」
「あ、はい、すみません。……えーと、副長寝てます……よね?」
「相変わらず眉間に皺寄せまくってなあ。寝てる時ぐらい穏やかな顔すりゃいいのに」
「穏やかな副長ってのもなかなか想像出来ないです」
「そうか?トシだって穏やかな表情のひとつやふたつ……」
「……」
「うん、まあ、ぱっとは出てこないがあるさ」
「そうだといいんですけどね。それにしてもどうやって寝かしたんです?副長って人がいるところで寝そうにないですけど」
「んん?えーとな、子守歌とか」
「ベタですね」
「最近疲れてたみたいだしなあ」
「ですね。それにしても局長はすごいですね」
「……褒めてもボーナスは変わらないぞ?」
「アンタにそんなこと期待してないです。そうじゃなくて、副長ってなんか手負いの獣みたいなところあるじゃないですか。近付くな構うな触るな、みたいな」
「だいぶ丸くなってきたけどな」
「それでも相当ですよ。それなのにそんなに懐かれててすごいなあ、と」
「懐くってそんな犬猫みたいな言い方だな。トシは手負いの獣なんかじゃないぞ?」
「いや、例え話ですから」
「まあトシは妙に警戒心強いからなあ……。別に改善しろとは言わねーけど」
「性分なんじゃないですか?」
「だろうなあ。あ、そういえば何か用か?」
「あ、そうだった。副長に目を通して判を押してもらいたい書類があるんですけど……熟睡ですね」
「熟睡だな、珍しく。じゃあ俺が見るよ」
「いいんですか?」
「いいよ。だっていつもトシに任せっきりになってたわけだし、たまに局長らしいことやっとかないと」
「局長らしくない自覚はあったんですね」
「う、まあ……」
「じゃあお願いします、局長」
「おう、任せとけ」


手負いとゴリラと監察


近藤と山崎。

2011.03.22

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -