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「・・・で、どう思う!?大石ぃ!!」
朝練が終わって、着替えながら大石に愚痴った。
「どう思うって言われてもなぁ・・・」
ははは、と困ったように笑う彼に、苛立ちがさらにつのる。

昨日のことは、俺も悪かったところもあるけど・・・。
頑張ってるみんなの気持ちは関係ないのかよ。
しかも、名前から連絡ないし。

「あー!!もう!!どうすればいいんだよ!!」
勢いよくロッカーを閉めると、大石の顔が険しくなった。
「英二、物にあたるのはよくないと思うぞ」
「だってさ・・・」
俺がふてくされて口を尖らせると、彼はやれやれと首を振る。
そして、ゆっくりと部室を見渡した。
「俺たちはもう、引退してるんだ」
その言葉にぎくりとした。
「文化部は、この学園祭が最後の舞台だ。それは英二も分かってるだろ?」
ぽんと肩に置かれた手に、いくつもの試合を思い出す。
共に戦ってきたパートナー。
何度も何度も涙を流し、悔しい思いをしてきた。
その度にあの丘で誓い合ったっけ。

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