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「すごく、いい写真」
優しい声が僕の中にじんわりと広がった。
「え・・・怒らないのかい?」
「なぜ?こんなに素敵に撮ってもらえたのに」
きょとんとする彼女がとても愛しくて。
悩んでいたことなんて、もうどうでもよくなる。

「名前は、本当に写真が好きなんだね」
彼女はほのかに頬を染めて視線を泳がせる。
その表情に我慢なんてできるわけもなく。

「僕も、好きなんだ」

ずっとずっと、形に残していこう。
名前の痛みも涙も。
少しずつ飾って、あんなこともあったねって、いつか笑える日が来るから。

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