初めての深き秘め事


米粉さんリクエスト
当真とうぶなヒロインちゃんの初えっち
とのことなので初体験夢






勇の家に招待されたのは、今日が初めてじゃない。
両親は帰りが遅いから家にお姉さんと二人きりだと聞いたから、食材を買っていって勇と勇のお姉さんと私の分のラーメンを作ったり。
たまにお母さんだけ帰りが遅いときに、勇のお姉さんと私で五人分のご飯を作ったり。
お姉さんの得意料理の梅いなりを一緒に作ったりとか、勇が好きなバナナケーキを作ったりとか。
お礼に帰りに勇のお父さんの車で送ってもらったりとか、デートの送りをお姉さんがしてくれたりとか、とてもお世話になってる。
私のお母さんと勇のお母さんも仲がいいみたいで、嬉しい。
あとはお姉さんも交えて三人でゲームをしたりとか。
今日も、そうなると思っていた。
玄関にあるチャイムを鳴らしても、誰も出てこない。
雨と風の強い中、チャイムを鳴らすことほど寂しい気持ちになることはなく、すこし不安になる。
いつもならこの時間はお姉さんがいるはずなのに、と呆然としていると見覚えのある影が横目に掠った。
傘を片手に持った学校帰りの勇が、珍しそうに私を見た。
「なに、今日誰もいねーぜ?」
「そうなの?」
「ねーちゃん、バイト仲間と隣の市まで買い物行ってる。」
「そっかー、ネギ三人分買っちゃったから、ひとつ冷蔵庫に入れていい?」
「おう。」
勇が鍵をあけて、お邪魔する。
もう何度もお邪魔したけど、私と勇ふたりきりなのは初めてだった。
冷蔵庫に直行し、ネギをひとつ冷蔵庫に入れる。
メモ書きを残そうか迷ったけど、あとから伝えればいい。
二人だけならラーメンでも作るかと思うと、勇がキッチンに来た。
「なまえ、俺いま腹へってねーんだわ。」
「あ、そうなの?」
鍋を出そうとした手を置いて、残りのネギも仕舞う。
冷蔵庫から離れ、キッチンを抜け出す。
スカートのポケットから出したハンカチを持って、鞄の濡れた部分を拭いた。
しんとした家、明るい家の中で、私と勇、二人きり。
何か楽しい話でもしたいな、そう思っていた。
勇がソファに座り、溜息をついたあとに私を見て、それから目を逸らした。
特に気にせず拭いた鞄を窓際に置いて、ハンカチを仕舞う。
「おなかすいてないからゲームでもする?」
私を見る勇の頬が、何故か赤い。
「…なまえ。」
「?」
顔を伏せ、私の体を指差した。
ふと制服を見ると、雨で濡れて一部が透けていた。
はっとして、しゃがみこみながらキッチンに移動する。
「みみみ見ないで!見ないで!」
「ねーちゃんの服借りていいから!」
隠れていて勇の顔は見えないけど、たぶんまだ真っ赤だ。
なんていう状況を作り出したんだろう。
恥ずかしいし、風が強かったとはいえ傘は差していたのにびっしょりになるなんて。
体が冷えて、風邪をひきたくない。
「…シャワー、借りていい?」
おそるおそるそう言ってキッチンから顔を出すと、赤い顔の勇がこっちを見て頷いた。
駆け足でお姉さんの部屋に向かい、大きなシャツを頂戴した。
風呂場に駆け込んで、シャワーでざっと体を温める。
勇の家の風呂は今まで見たことがなかったけど、なかなか小奇麗だ。
海外ブランドのシャンプーがいくつかあって、コロンの香りがする石鹸が置いてある。
お父さんあたりがこれを使ってるのかと思い、すこし手に取る。
軽く泡立てて脇と首と耳の裏と性器と足の裏だけを洗い、流す。
シャワーを止めると、無音になった。
恥ずかしかったと余韻に浸ろうとすれば、何故か風呂場の扉が開けられる。
驚き振り向くと、一瞬だけ目が合った勇が叫びながら走っていった。
扉を開けたことにより冷たい空気が風呂場に入り込んで、さむい。
タオルを手にとって体に巻きつけたあと、恥を忍んで風呂場から勇に話しかける。
「なんで開けたのー!」
「そっち俺のシャワールームなんだよー!ねーちゃんのは廊下の右手!」
遠くから聞こえる勇の声に釣られ、バスタオル一枚で下着を握り締めて廊下に出てみる。
全裸の勇が廊下の奥で小さくなっているのを見て、笑ってしまった。
真っ赤な顔をした勇が、呻く。
「あーもー!そっち!そこ右に行って左の扉が俺の部屋だから!シャツ自由に着ていいから!」
そう言われ、バスタオル一枚のお粗末な格好のまま走る。
言われたとおりの部屋に入ると、勇が駆け足で風呂場へ行くのがわかった。
個別の風呂場があるなんて、聞いてない。
先に言ってくれればよかったものを、と思いつつ、クローゼットを開ける。
スカした服しかなくて、笑う。
ホスト風のジャケットとネクタイ、派手なシャツと黒のスキニー。
一張羅なのか、男性ブランドものの服がある。
それは着ないで着古した大きなシャツを着ると、太ももまでまるっと隠れてしまった。
所謂、彼シャツ。
どきどきしつつも、シャワーで体が温まったので後は制服が乾くまでの辛抱。
あそこは、勇専用の風呂。
海外ブランドのシャンプーに、いい香りの石鹸。
しかもそれで体を軽く洗ってしまった。
この匂いが、勇から常にしているんだ。
じわ、と興奮したのを感じて正気に戻る。
廊下のほうから音がきこえて、そろそろ勇が戻るころだと思う。
質素な部屋にいくつかの勇らしさが散らばった部屋を見渡した。
バナナの枕とか、猫のインテリアとか。
それらを見ながら下着を着けて、状況を把握する。
ここは勇の部屋、彼シャツと下着のみ、シャワーは済んだ。
もしかして、と思っても、勇とならしていいと思う。
でも勇はそんな気なんてないだろうと思った。
昼寝が大好きな勇のことだ、来れば「乾くまで寝ようぜ〜。」なんて言うに決まってる。
予想が当たるかどうかわくわくする私を迎えるように、勇が部屋に戻ってきた。

赤い顔をして、リーゼントが少し乱れて、楽そうなルームウェアになっている。
私の近くにきて、猫のインテリアを指差すと笑ってくれた。
「これ可愛いだろ?なまえみたいだって思って買った。」
「ほんと?」
猫のインテリアを撫でて、他愛ない会話をする。
窓から見える風景から、雨も風も収まってきたことがわかった。
帰る頃には、雨に打たれずに済むだろうか。
でも、その前に。
喉に熱が篭り、息が暖かくなった。
「勇、シャワー使わなきゃいけないくらい雨に濡れてたっけ?」
「いや…なまえがシャワー使ったろ?だから…」
「だから?」
数秒の間。
勇が何を言いたいか分かって、顔から火が出そうになる。
予定では、私が勇のお姉さんの風呂場でシャワーを使っている間に自分もシャワーを浴びて俊足で出るつもりだったんだろう。
偶然家で二人きりになったから、しよう。
勇の心理を理解して、体が火照り始める。
隙もチャンスも逃さない、それが男性だってことはわかっていた。
でも、勇は、でも、勇となら。
勇が私の肩を抱く。
抵抗はせず、勇を見つめた。
いつものスカした顔はどこへやら、勇の顔は真っ赤。
たぶん、私も真っ赤。
何度目かわからないキスなのに、ゆっくりと唇が触れ合うたびにぞくぞくした。
強く抱きしめられ、口を開ける。
舌が歯列をなぞって、それから舌が絡む。
勇の呼吸の仕方が違うから、もうしたくてたまらないんだろう。
ああ、でも、どうしよう。
私はコンドームなんて持ってないしピルも持ってない。
どうしようと思っているとベッドに優しく寝かされ、何度もキスをされる。
勇の匂いがするベッド、シャツ、そして勇本人。
まだキスだけなのに、頭がくらくらする。
舌を私の口の中から抜いて、頬にキスしてくれた勇がベッドの枕元にある棚に手をやり、何かを取った。
手にしたそれを開けようとしたのを見て、思わず手を伸ばして勇の腕を止める。
「なまえ、どうしたの。」
ピンクの小さな袋。
中には輪っかのようなものが入っているのが見てわかって、何なのか嫌でもわかる。
用意してあったそれを見て、動揺と興奮と緊張が襲い掛かった。
「ゴム嫌い?安心してよ、これサクランボ味のコンドーム。」
口調だけはスカして、顔は赤い勇。
ちがう、そうじゃない。
言わなきゃ伝わらないから、と恥を捨てて告げる。
「…初めて…」
「え。」
何が初めてなのか勇でもわかる声色で言えば、勇が息を詰まらせた。
コンドームを持っていた手を下ろして、もう片方の手で私の手を握る。
勇を見れば、真っ赤な顔をしていた。
「俺も、初めて。」
困ったように本当のことを言う勇に、どきどきする。
「マジで…やべ、嬉しいな。」
無言のまま暫し恥ずかしさに堪えて、私のほうから質問した。
「な、なんでコンドームなんて持ってるの」
「なまえと使うかなって思って買ったんだよ。」
事前準備されていたことに驚き、これ以上ないくらい好きって気持ちで動けなくなる。
勇が私の手をしっかり握ってから、抱きしめた。
耳元に触れる勇の頬は、熱くて。
「緊張、するよな。」
頷くと、更にぎゅーっと抱きしめられた。
「めちゃくちゃ緊張する…。」
こんなとき、なんて言葉をかけたら。
いつもは頼れる大きな背中を優しく包もうと抱く。
「ずっとしたかったんだよ、でもなまえが嫌だったら、拒まれて振られるのはいいけど、なまえがそれでトラウマになったらって思ったら。」
強く抱きしめられて、そんなことを言われて。
これだけで十分なくらいなのに、私達はどうなってしまうんだろう。
「勇、私ね」
抱きしめられたまま、本音を零す。
「私も、したかったけど、初めてだし痛くて出来なかったらって思うと、怖いし、でも私、勇となら」
その先は言わなかった。
抱きしめられたままベッドに倒れこんで、見詰め合う。
真っ赤な顔をした勇の目元が愛しくて、目が離せない。
「もうすげえ好き、大好き、離さない。」
キスをされ、何度も何度も、食べられそうな勢いでキスをされる。
乱暴で貪るようなキスなのに、大事にされていると思えた。
キスの息づきの呼吸がすごくて、思わず顔を背ける。
「やだ、息すご…」
はあはあいってる勇が、ルームウェアのズボンを弄り始めた。
「ちんこガッチガチになってきた、やば、着ける。」
「ちっ…」
「なに、ちんこ見たことないの?」
「ないよお」
ルームウェアを半分脱いだ勇が、私の手をそっと掴んで、下半身のほうへ持っていった。
指先に触れるのは、これから私の体の中に挿入されるもの。
「…触って。」
指先で先のほうに軽く触ると、先がぬるぬるしていた。
太くて硬くて、優しく握れば人差し指の先に比較的柔らかいものが当たった。
手を離すと、勇がコンドームの袋を開けた。
慣れた手つきでコンドームをつけている間、指の先についたぬるぬるを舐める。
変な味がして、なんだこれと思っていると、勇に一部始終を見られていたようで興奮して据わった目を向けられた。
ふっとサクランボの匂いがして、いけない気分になる。
勇がコンドームの空袋をゴミ箱に捨てたのを見て、呼ぶ。
「勇」
赤い顔をした勇に、おそるおそる体を許す。
借りた勇のシャツの隙間に手を入れて、パンツをずらした。
「私のも…」
目でお願いすると、勇が性器を指で撫でる。
「うわ、すげ…」
ぬる、と粘液の中に埋まる、勇の指。
いつも手を繋いだり、ふざけあって手にキスしていたときに触れていた指が、性器に触れる。
自分で触るだけじゃなんともない部分を縦に撫でられただけで、感じてしまう。
「ひゃっ」
喘ぎに近い声が飛び出て、ああ、もうしているんだと思う。
「なまえ、可愛い。」
恥ずかしいけど、目を逸らしたくない、お互い見つめあったままでいたいから。
「おっぱい見たい。」
「勇も脱いで」
先に条件を出すと、勇は素早くシャツを脱いだ。
リーゼントなんかもうめちゃくちゃになってて、乱れた毛先が額にかかっている。
それも色っぽく見えて、どきどきした。
熱いのか、首元に汗をかいている。
そうして石鹸の香り。
半脱ぎだったものも脱いで全裸になった勇を見て、借りたシャツを脱いでから下着を外す。
フロントホックだったのが幸いして、外した途端勇の目の前におっぱいがお目見えした。
「でっけえ。」
素直な感想なのか、大きな両手が私のおっぱいを包む。
もにゅんと揉まれ指が埋まっただけなのに、おなかのあたりがビリッとした。
「あっ」
もにゅもにゅと勇の手によって形を僅かに変えられるおっぱいを見ていると、だんだん下半身に熱が集まる。
勇の手が、私の恥ずかしいとこに。
自分で触るだけじゃなんでもないところが、大好きな人に触られただけで恐ろしいまでに感じてしまう。
気持ちよすぎてこわい、なのに昂ぶる。
「なまえ、エロすぎ。」
「きもちい…」
揉まれたって感じないはずなのに、揉まれただけで感じる。
手のひらに胸の先が触れれば、背中が反った。
「はあ、やだ、こわい」
「やめる?」
首を振り、涙目で勇を見る。
「気持ちよすぎて、こわい」
勇に抱きつけば、ゆっくりと寝かされキスをされる。
優しい、大事なものを扱うようなキス。
触れ合う肌がどこもかしこも熱くて、とろけそう。
足の間に、勇が割って入る。
恥ずかしいことこの上ない体勢をして、勇のために受け入れた。
勇が手を下にやって、私の性器を見る。
コンドームを装着したペニスの先を膣口に当てただけで、勇の息が詰まるのがわかった。
「あ…やべ…。」
はあはあいってる勇が、すこしだけ腰を進める。
ぐぬ、と中に入ったのを感じた途端、勇が私を見つめて覆いかぶさった。
「なまえ、痛くない?苦しくない?」
「大丈夫、も、すこし、きて」
ぐぐ、と入る太いものを受け入れながら、大好きな人と見つめ合う。
凄まじい痛みは感じないけど、違和感に痛みを一滴足したような感覚がする。
「あっ、はっ」
見詰め合ったまま、結合部が深くなっていくのを感じた。
ぬるりとしたもののおかげで挿入されるコンドームを装着したペニスから、たまに無機質な音がする。
そんなことはどうでもいい。
肌が、視線が、熱が、繋がる。
「なまえ、あっ、なまえ、なまえ、好きっ。」
勇が僅かに喘ぎ、腰を勧めれば、違和感はふっと消えておなかの奥のほうに何かが沈む感じがした。
全て入りきったあと、私が短く息を吐き出す。
酸素を求めれば、勇の匂いしかしなかった。
勇の体を抱きしめれば、それだけで子宮が疼いた。
「ふ、うっ」
「痛い?」
「ちが、ちが、きもちいの」
見詰め合っているのに、涙目になってしまう。
勇がすこしだけ動き性器が擦れた途端、経験したことのない快感に身を捩った。
「んあっ!」
見詰め合ったまま勇が上半身を起こし、正常位になる。
体の横に手をついたまま、腰を軽く動かされ、体が揺れた。
「勇っ、い、さみ、いっ」
勇の両手が、腰を掴む。
それだけなのに私は背中を反らして悶えた。
気持ち良すぎる刺激に視界に星が散る。
「あああああやだやだやだそれ、あああっ」
掴まれた腰が何度もガクガクと動いて、強請っているような体になる。
膣内の違和感はまだ消えてないのに、皮膚での触れ合いが快感になってしまう。
こうなるなんて、知らない。
触れ合うだけで気持ちいいなんて、誰も教えてくれなかった。
腰をしっかりと掴まれたまま、突かれる。
「あっ!」
私から、嬌声が漏れた。
突かれるたびに、性器が擦れてずぼずぼと音の代わりに快感を突いて滲ませてくる。
声を漏らすまいと感じていると、勇が腰を掴んでいた片方の手を性器に伸ばし、ペニスで子宮口を突きながらクリトリスを軽く摘んだ。
長い指が摘んで、何度も指の腹で擦る。
「勇、だめえ、いじめちゃだめっ!」
私の派手な反応に、いじわるしたくなったようだ。
「好きなの?」
「弄られながら、されるの、あああああっ!!!」
突かれる、擦れあう、触れ合う、弄られる、見詰め合う。
見詰め合う目に涙が浮かんで流れて、これ以上ないくらい気持ちよくて喘ぐ。
「こわいこわい、こわいよぉっ」
「なまえ、大丈夫。」
「気持ちいいよお、なんでえ、きもちいっ」
覆いかぶさったまま腰を動かす勇を抱きしめて、なんでなんでと喘いだ。
膣内の違和感は取れないまま、快感だけが性器以外の場所からも来る。
「っべ…ちんこ、熱…」
次第に腰の動きが早くなるのがわかって、見詰め合っているのに目を閉じてしまった。
「熱いよっ、体あついっ」
目を閉じていても、快感は止まらない。
おっぱいに手、クリトリスに指が這って、勇の腰の動きが激しくなった。
いじめちゃだめって言ったのに、だめ、きもちいい。
うっすらと、前にクラスメイトとした女子会の内容を思い出した。
初体験は痛いだけ。
男はイッたらおしまい。
セックスでイケるようになるのは何回もやってから。
そう聞いたのに。
キスをされていても、喘ぎが止まらない。
絡みあう舌の間から漏れる喘ぎが漏れるたび、私の体が何度も跳ねた。
「んやあああ!あああああっああっ、うわあああんっ」
ペニスが挿入される膣の隙間から、愛液が溢れて飛び出したのが分かる。
恥ずかしい、でも、止まらない。
愛液と熱でゴムが溶けてしまうんじゃないか、それくらい熱い。
なのに不快感はない。
見詰め合うだけでいい、そんな気がする。
熱い液体が尻を伝っていく、見つめ合う私と勇の目に涙が浮かぶ、喘ぐか名前を呼び合うかしか出来ない。
熱いからだをした私と勇しかいない世界で、快感にのめりこむ。
「なまえ、好き、大好き。」
腰が激しく動く。
おっぱいを吸う勇の唇と舌、クリトリスと結合部を撫でる指、舌が首まで這い、キスをされる。
胸を指で刺激され、太ももが強張った。
足で勇くんを抱きしめ、強請る。
だいすき、だいすき。
見詰め合ってそう伝えれば、腰と指の動きが激しくなった。
びりびりと逃げ場のない快感に押され、暖かすぎるキスに舌を包まれたまま、腰を激しく痙攣させて達した。
何度も痙攣する足で勇を抱きしめ、呻きを詰まらせ、キスをしたまま喘ぐ。
腰の筋肉が強張って熱を溜めて、勇を欲しがる。
呼吸と喘ぎが引いても腰を激しく動かされ、達した直後の敏感な子宮口を突かれていると、勇が達したのがわかった。
びく、と腰を強く動かし、ゴム越しに射精される。
引かない熱が、私と勇を覆う。
荒い息のままベッドに倒れて、呆然とした目のまま手を繋いだ。
どっちの手も汗ばんでて、熱いし温かい。
「っう…ふぅっ……収まんね…。」
そう言った勇が起き上がり、コンドームを装着したペニスを引き抜こうと腰を引く。
ずる、と引き抜かれる感覚がした途端に、腰が跳ねて背中が反る。
「ひあっ!」
ずる、と引き抜かれるたびに膣の裏側がひっくり返る気がした。
「ああ、あああっ!あああああ!!」
ずぽ、と引き抜かれたペニスに装着されたコンドームの先は、精液が溜まりに溜まって、だらしなく膨らんでいた。
あんなにたくさん出たんだ、私として、勇も気持ちよかったんだ。
ゆっくりとコンドームを外し、縛ってからゴミ箱へ。
でもまだ勃起は収まってなく、まだしたいことが伺えた。
性器から、どことなくサクランボの匂いがする。
コンドームを舐めれば味がするのだろうか、それなら今度舐めてみたい。
処女ではなくなった自分の性器に指を滑らせ、愛液の残骸を確認する。
「あ、血すこし出てた」
本当に僅か、愛液の端に小さく赤いものがある。
勇はそれを見て、私を抱きしめた。
「痛くはないの?」
「膜はヒダみたいなもので、伸びたりするんだって」
「伸びきらなかった部分から血が出るのか。」
「そうそう」
私を抱きしめたまま、赤い顔をした勇が私の頬を撫でる。
大きい手で撫でられて、心地良い。
お互い汗まみれで、もうなにがなんだか分からない匂いをして、だらしなく寝転がっている。
「なまえ、俺、童貞だったじゃん?」
過去形。
それが今の状況の凄さと幸せさを物語る。
「俺が下手くそ拗らせてなまえが痛がらないか不安だったけど、よかった。」
短い言葉なのに、大事にされていると感じる。
温かい体が、ひとつになる感覚がした。
「初めては痛いって聞いてたけど、そんなことなかった」
「痛くなかったんならよかった。」
「痛くなかったのは、きっと痛かったんだろうけど…勇としたことが嬉しいし、感じまくってた、から痛くなかったのかな」
勇を見て、愛しい気分になる。
「こうして勇に触るでしょ?触ったとこから、あったかいのが伝わって、それから気持ちよくなるの」
抱きしめてくれる手に触れて、勇に微笑む。
「ずっとこうしてたい」
赤い顔をしたまま、いつものスカした笑顔をした勇くんが私に頬を擦り付ける。
「だめ、もうなまえを離さない、大好き、当真なまえになって。」
「うん、なる」
「これマジだから、親帰ってきたら俺本気で結婚宣言する、ボーダーから貰う給料の貯金分で結婚式する、次の休みになまえのお父さんに殺される覚悟で挨拶に行く。」
マジなことを言う勇のそこは、まだできるといっている。
太ももにふれたペニスに視線をやって、勇に悪戯っぽく微笑みかけた。
「まだおっきいの?」
「うん、けどなまえ疲れたろ?」
「もっと、勇と大好きしたい」
スカした笑顔がやっと戻ってきたと思ったのに、またしても真っ赤な顔になった。
勇が棚に手を突っ込んで、ピンクと黒の箱を手に取る。
「ゴム使い切ろ。」
初めて同士で深い快感を得てしまったことに対する秘密は、ふたりきりのときだけ打ち明ける秘め事にしよう。








2016.06.19







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