※またもや下品です つい先日まで雨続きだったかと思えば、今度はすっかり夏らしく晴れた空が広がった。 照りつける太陽が、身体中の水分を奪っていく。 「あークソ、あっちーな…」 「ほんに暑いのお…外に出たんが間違いじゃったな」 「駄菓子屋行こーぜ駄菓子屋。トラキチくん置いてあっかなー」 「俺はアレが食べたいぜよ、ちゅーちゅーするやつ」 「パピコ?」 「んや、えーと何じゃったかの…丸くて、失敗したらベチャベチャでウワーッてなるやつ」 「分かりにくいっつの」 ジェスチャーを交えている仁王の、ぴょこぴょこ揺れる銀髪のしっぽをビッと引っ張ってやる。やめんしゃい、と抗議の声が上がったが気にしない。 「あれじゃ、あれ。たまごみたいな形した、バニラ味の」 「あ、もしか恐竜の玉子?!」 「それじゃ!」 いえーい、思わずハイタッチ。しかしすぐにお互いに萎えた顔をした。 俺らのテンションも大概暑苦しい。 「でもさーアレめんどくさくね?ハサミ出す手間もめんどくせーし開け口のとこ気を付けないと飛ぶし何より食べにくい」 「そうじゃな、その上ゴムくさい味するし。けど、たまに無性に食いたくなる」 「ああ、久しぶりに食うとすげー美味く感じるってやつな。それなら俺もある、っつか」 「何じゃ」 「まじ溶けるあつい」 「あんまり暑い暑い言いなさんな。余計暑くなるじゃろ」 「俺も恐竜の玉子買う、そんで仁王にぶっかけてやる」 「アイスは食べるためのもんあって、決してぶっかけるためのもんじゃなか。アイスも不本意、」 「顔に掛けたらえろくね?」 「はい聞いてないですよねー知ってたー」 「あれ白いし、まるでせいえ、」 「恐竜の玉子に謝れ」 「顔がいい?胸がいい?それとも」 「最悪じゃ」 *** 駄菓子屋通の丸井くんと、仁王の例えは擬音と無駄が多くてわかりにくそうだという妄想を詰め込んだ結果がこれだよ! ちなみに恐竜の玉子は実在します。 |