「なんか……要るもんあったら言えよ?」


「ありがと。でも……なるべくタケルには迷惑かけないようにするから……。バイトも探して……」


「お前一人くらい、養えるっつーの。だから、しばらく……」


言いながら、亜子を抱きしめ、耳元で囁いた。



「家にいてくれよ。帰ってきて灯りがついてる家に……憧れてたからさ」

「タケル……」


嬉しくて、涙が溢れてくる。顔を上げたまま、タケルを見つめた亜子。


短くなった亜子の髪に気づいたタケルは、そっと髪を撫でる。


「髪、短くなったな」

ショートボブの亜子。

うなじが露になったその場所に、タケルは舌を這わせた。





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