・現パロ
「一緒に暮らさねぇか?」
去年の春に高杉から同棲を提案され俺は二つ返事をした。
そしてちょうど今日で一年が経つ。
二人で家具を選びに買い物へ行ったり、恥ずかしながらもお揃いのパジャマなんかも持っていたりする。(あんまり着なかったが)
男二人には狭すぎるシングルベッドが寝室に一つあるだけの部屋を高杉は大層、気に入っていた。
真っ白いカーテンから日が指す。雀が囀ずり、俺は目を覚ます。
覚醒しない頭で今日の朝食を考えた。
(…パンあったっけな?)
俺が起きようとすると、隣で死んだように寝ていた高杉が腕を引いてきた。
「なに?」
高杉は眠たそうな目を擦りながら、まだ起きんなと言った。
それは駄々をこねる子供の瞳に、そっくりだった。
「甘えた晋ちゃんめ…」
俺はもう一度冷えた体を布団の中に沈めた。
すると高杉が俺を包むように抱きしめてくれて。
高杉に抱きしめられると胸の当たりが、きゅん、とするのだ。(俺は乙メンではない)
俺はこの幸せを噛みしめながら瞼を閉じた。
同じ光の朝
title byにやり