過去編から黒子読んでないので適当です。なんか間違ってたらすみません。



何かがおかしい。はっきりと感じたのは、中三の全国で帝光中と当たったときのことだ。キセキの世代の試合は見たことはあったものの、試合で当たるのはこれが初めてだった。
「よろしく、花宮さん」
赤司は俺の目を見て、凄惨な笑みを浮べた。その一年前くらいから、俺は「無冠の五将」と括られていたからおそらく顔と名前は知っていたのだろう。こっちこそよろしく。そう素っ気無く言って、俺は仲間の元へ踵を返す。
途中で、ふと、視線を感じて振り返った。
帝光の15番。俺は忘れもしない。彼は俺をして仇とでも言うような、紛れもない殺意を抱いて睨みつけていた。
「何だよ、クソ」
胸糞悪い。殺したいほど憎いのは、こっちも同じなんだ。どれだけお前達が、多くのバスケプレイヤーの心を砕いてきたと思っている。


あくどう【悪童】 いたずらがはなはだしく、手に負えない子供。


誤解されているようだが、悪童の名は俺の張り巡らされた知略によって付けられた名だ。

「花宮!」
試合前、コートでアップしている俺に、誠凛の一年キャプテンが声を掛けた。面識は無いはずだが、どうしてか彼らは俺をやたらと敵視しているのか、コートに居る間、ずっと視線を感じる。
「なんですか、誠凛のキャプテンさん」
十八番の作り笑いを浮べてみせる。案の定目の前の彼はいい顔をしない。まあ、元々俺に対して誠凛さんはあんまし友好的な態度は取って頂いてないので御相子といったところだろうか。
「今日は、正々堂々とプレーしよう」
「……ん? それだけ?」
「は?」
「いや、こんなに視線感じてたのに割とあっさりしてるなあって。ま、そんなもんか」
フーン。迷いもあるが、実直な、誠実そうな目にニッと笑った。
「あったりまえでしょ、そんなコト。言われなくても分かってますって」



※新連載候補
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『花宮真(成代)と人生二週目の皆さん※』2014/04/24 Thu 06:00
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