イケメンエース君が書きたかった/初見殺しの語彙とネタバレなのでプレイ済みの人推奨/捏造


ポーションを頭にぶっ掛けられて目が覚める。回らない頭であたりを見回すと森の中、僕を守るようにクイーンがロングソードを構えていた。一人、二人が戦っているが、それ以外は全員死んだように寝ていた。
浮遊するそれに悪戦苦闘するナインやレムの姿を見て少し罪悪感が湧く。ほぼ前衛しか残っていないこの状況での愛称は最悪、ヘルダイバーだった。
そもそもこの状況はほぼ僕が作ったようなもので(というのも戦闘が始まってすぐに、潜んでいた残党兵によって昏倒させられてしまったからだが)、しかも今回こんな森の奥深くまで来たのもナインとレムのレベル上げの為だ。0組の中で一番レベルが高い僕がこんなザマで、本当に申し訳ない。
降ってきた雨を気にしつつ、僕は立ち上がった。
「あら。起きたんですか、エース」
「はは……ごめん、僕も今加わる」
クイーンはその言葉を聞くと、僕の顔を見て不安そうな顔をしたが、素早く二人を助けに向かった。彼女の言葉に少し毒が入っていたような気がしたのはおそらく気の所為では無いのだろう。
カードを魔力で具現化していると、不意に前衛から悲鳴が聞こえた。
「おいおい、冗談じゃねーぞ! コイツ狂ってやがる!」
「もう駄目……」
あの機体はレベルが高い割に浸水するらしい。操縦している兵士も慌てたように何かを叫んでいるし、ぐるぐると回りながら武器を振り回している奴に運悪く当たってしまったレムは倒れてしまった。
ヘルダイバーをロックすると、僕はその攻撃を避けつつ走った。奴は僕に攻撃が当たらないと見るや否や、ナインに標準を合わせる。
「しまった、」
思わず走った。クイーンは倒れている皆にケアルやらポーションやら掛けまくってるし、ナインはナインで防御の姿勢のまま動かない。彼らが倒れてしまったら、僕は一人になる。
それは、嫌だった。
「避けろナインッ!」
はたして、その願いは通じた。トライレーザーを発動して落ちた敵を、僕はナインの頭越しにカードを三枚振り抜く。
運よくキルサイトで敵は倒れた。爆発したそれからファントマを抜くと、ナインを振り返る。
「よかった、無事で」
視界が、斜めに揺れた。

それからの記憶は無い。
目覚めると、白い天井を皆が埋め尽くしていた。クイーンの言葉によると、僕は最初に昏倒させられたときに頭からかなり血が流れていたらしく、ヘルダイバーを倒して倒れてしまったのは疲労、というよりかは貧血らしい。隊長は呆れたように溜息を吐いて、マザーはゆっくりおやすみ、と包帯が巻かれた頭を撫でてくれた。そして皆は、僕が寝るまで傍に居てくれた。
愛されてるなぁ、僕。



正直マザーがアレだということを知ってなお良い奴だったなぁと言い切ることは出来ませんが、彼らは死ぬ間際までマザーを愛していたのでもうどうでもいいです。最終章でじっとしてても体力が回復しなくてアレってなったのは最早懐かしい
エース君使いすぎて彼だけやたらレベルが高くなった人は私と握手しましょう

二週目いってきます。
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『FF零式クリア記念』2012/07/31 Tue 17:57
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