タイトルの通りである
最強主とかやってみたいよねという願望の表れ

>>ヒーロー/仮名:ユラ
ア・ジュールの第一師団長。精霊使いのユラとか言われてる
好物はマーボーカレー。頭が良いというか、霊力野が非常に優れている。ア・ジュールきっての天才術士

>>精霊術師/装備:短杖
短杖:銀色に細かなガラス細工的なアレがされている。約30cm弱。自身の周りに精霊術陣を自分で描くことで所謂精霊のお仕事を減らし、術の能力の向上を図る。常人の1.5倍〜3倍。描かないと術は使えないというわけではなく、詠唱するだけでも使えるが、ユラは術陣を全て暗記している。

*注:全体的に長め

「師団長、謁見の間にて陛下がお待ちです」
「ありがとう。直ぐに参ります、と伝えてください」

控えめな二回のノック音に続いたのはア・ジュール国王からの呼び出しを告げる声だった。正直なところ、ユラはいつも尊大に構えているガイアスが苦手だった。しかし自分の能力が認められてここまでの位置に上り詰めることが出来たのはただガイアスの実力主義のお陰なので悪いことは言えない。

執務室を出て右、左、右と曲がるとそこは謁見の間だ。阿呆みたいに大きいと云われるラ・シュガルの樹の城(ツリーハウス)よりも3倍位小さくこじんまりとした造りが特徴のこの城は普段公に開放されており、カン・バルク都民が噴水の傍で黄昏ていたり旅人が物珍しそうに城の内装やユラの、卒兵とは違う黒を基調とし金の細工が丁寧に施された軍服モドキを眺めていた。

「陛下、ユラです」
「入れ」

ユラは、この偉そうに(実際偉いのだが)振舞う物言いが苦手だった。

珍しく彼の周りには四象刃が4人揃っていた。普段から彼等は“極秘任務”という名目であちこちを駆けずり回っているので、余程ガイアスに呼ばれていない限り四象刃全員を見たことがあるという兵士は3分の1以下だ。最近では精霊マクスウェル一行に御執心のようで、ユラ自身も何度か、実際に逢ったことは無いけれどその姿を見たことがある。中でもニ・アケリアでガイアスと話していたアルヴィンという青年はどこかスパイ慣れとでも言うのだろうか、言っては難だが少しの安心感と沢山の胡散臭さを醸し出していた。

口火を切ったのはガイアスだった。

「明日、ファイザバード沼野に進軍する。各師団編成は各師団長に任せるが、この時期だ。あまり手勢は失くしたくない」
「承りました」

確かに、つい先程密偵からラ・シュガルの首都、イル・ファンから大掛かりな機械が運ばれたという情報が入った。それは恐らく“クルスニクの槍”と呼ばれる、精霊や人間からマナを吸収し貯蔵する兵器らしい。ユラ自身としては貯蔵して一体“何をするのか”というのが当然の疑問だと思うのだが、今現在それは解消されないままである。

ユラは「そういえば」、と呟いた。

「やはりアルヴィンの話は嘘だったようです。リリアルオーブの反応からして恐らく来た道を戻り、魔物でイル・ファンへ向かうみたいですよ。追いますか?」
「やっぱりあいつ嘘吐いてたのかよ! 通りで何処を探しても見つかんねぇ訳だ!」

四象刃のアグリアが悪態をつくのを聞いて、その横に居たウィンガルは溜息を吐いた。ガイアスは少し考える素振りを見せた後、ゆっくりと首を横に振る。

「……いや、いい。あいつらが意思を貫いていく限り、俺達の前に現れるだろう」

やけにガイアスは自信満々に言い切った。こういうことに関しては慎重派の彼にしては珍しい、と思ったが、言わなかった。

「了解。――それでは、失礼しました」

ユラは一つ御辞儀をすると、踵を返しその場を去った。
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『TOX2発売と聞いて』2012/07/13 Fri 18:06
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