「はいこれあげる!」
「なんなのだよこれは。」
「わたしの生写真。」
「いらん。」
「いいからもらっておきなよ〜。おは朝で使うかもしれないじゃん?」
「…べつにお前の写真じゃなくともいいだろう。」
「え、なに他のコのがよかった?」
「そういう問題じゃないのだよ。」
「じゃあいいじゃない。言っとくけどこれ高いんだからね?何でか知らないけど。」
「知らないのか。」
「知らないよ〜。みんなよく買ってくれるなあ、って思うもん。」
「ぼったくりだとか言われないのか。」
「言われてるんじゃない?わかんないけど。」
「知らないとか分からないとか無頓着すぎだろう。」
「うーん、そうかなあ。わたし、写真よりも歌って踊ってるとこ見てほしいもん。」
「実力主義というわけか。」
「ん。人間見た目だけじゃないよ?」
「見られる職に就いてる奴の台詞ではないが…、ふん。お前らしいな。」
「いらないとか言いながらちゃんと貰ってくれるミドリンは素直じゃないね、ふふ。」
「人事を尽くしているのならそれなりに評価するのはあたりまえなのだよ。」
「それなりにって、本当に素直じゃないのねミドリン!」