2 | ナノ
いえの中を探そう…
二階にいってみようかな。
階段で、なにやら大きな荷物を抱えた慎ちゃんとバッタリ出会った。
「どうしたの?」
「あ、姉さん!今から上の部屋で総司とゲームするッス!姉さんも一緒にどうッスか?」
「私は桂さんを探してるから、遠慮しとくよ。」
「母さんなら、買い出しに行くって出掛けたッスよ?」
「え、そうなの!?」
「決まりッスね!俺達と遊んで帰りを待つッス〜!」
「ちょっとだけだよー。」
張り切って階段を登ろうとする慎ちゃん…
でも大きな荷物が壁につっかえて進めなくなってしまったみたい。
「どれかもとうか?」
「いいッス!女の子に重い荷物持たせるなんて、あり得ないッス!」
見るからにポテチとか、お菓子系で軽そうなんだけど…
「んじゃ引っかかってるのよけたげるから、気をつけて登ってね。」
「かたじけないッス。おっと!」
「ほら、あぶないからー!」
後ろから慎ちゃんの背中を支えながら、ゆっくり階段を登る。
「大丈夫ッスから〜恥ずかしいから、止めて欲しいッス…」
って、いちいち振り返って嫌がる慎ちゃんをからかうのが面白かった。
「慎太遅いー早くやりましょやりましょ!」
「総司がお菓子いっぱいって言うから持ってきたッスよー。」
「えへ、ありがとう。あ、君も来たんだね〜!おこた温かいよ、ここに座って。」
こたつだー、総司くんの隣に腰を下ろす。
すかさず慎ちゃんがジュースを置いてくれた。
「みかんもお菓子もたくさんあるッスよ?」
「3人なら、VViiしようよ!」
「そうッスね〜!」
「わぁ、ゲームなんてあんまりしないから、嬉しい!」
「兄ちゃん達とはしなかったッスか?」
「年も離れてるし、だいたい兄ちゃん達がゲームすると思う?」
「え、してるよね?このへんのソフトは、利通兄ちゃんのだし。」
「え!うそー!」
棚に並んでるのは囲碁とかチェスのソフト…なるほどなんか納得。
「で、このへんのが半平太兄ちゃんので…」
「なんか、ピンクいね…どきどき…メモリアル?」
なるほどなんか納得。
「さ、さ、姉さんコントローラー。」
「わぁーありがとう!負けないから!」
それから、3人でパーティーゲームで盛り上がったのだが、途中から新作RPGゲームをやりたい、と慎ちゃんが1人でやることになった。
私は…
○慎ちゃんがゲームするのを見る
○十分遊んだからもういい