我が儘なのかな。
急に人気者になっちゃったその背中に飛び付きたくなる。
 
嬉しいよ。
でも淋しいよ。
 
ぐすんと鼻がなり、じわりと朱が滲む。
そのまま床を見つめて正解だった。
だってぽたぽた水玉模様ができている。
そんな顔見られたくない、絶対に。
 
 
くるり方向を変えればいつの間にやら肩に置かれた手のお陰で三百六十度回転してしまった。
つまりはもとの体制に戻る訳で。
そのままべしっと頭を叩かれて、ぽすんと引き寄せられた。
 
 
「おい、泣き虫。今度はどーした。」
 
 
相変わらず自分が原因とはちっとも思わず、引き寄せるだけ引き寄せて背中に腕が回されることはなかったけれど。
触れる肩と耳にかかる吐息の熱に、またしても黒い気持ちが溶けてなくなった。
 
ひとりで泣くなって言ってんだろーが、それだけで満たされちゃう。
 
ずるいよ。
 
 
 
 
 
 
be absent from −欠席する−
(お決まりの裏山デートにいってきます!)

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