読めない事はないけれど、決して綺麗とも言えない独特の筆跡で綴られている私の名前。
一ヶ月ぶりの其れに、心臓の存在を主張するリズミカルな音が瞬間途絶え、ほどなく頭で一際大きな鼓動が鳴り響いた。
 
かさり、乾いた音を立て広げる指先は震えて情けない。
 
 
こんなにも待ち望んでいたとは。
自分でも予期せぬ、否、予想を越える反応に苦笑が零れた。
 
 
 
 
 
 
簡素な言葉のみ書かれた一枚きりの紙切れ。
一行ずつ空けているにも関わらず、まだ半分も埋まっていない。
毎度の事でもやはり少し淋しい。
 
ミルス・クレアはどんな場所なのか、友達はいるのか、お腹が空いて生き倒れていないか。
もし嫌がるラギに私があの日抱き着かなかったら、まだ隣に居てくれたのか。
 
聞きたい事は沢山あるけれど、其れをぐっと飲み込んで。
 
 
もう少しかかる。
ごめんな。

 
 
なんて、いつもの調子の文章に私も付き合って、これまた同じ返事と上手に焼けたクッキーを沿える事にします。
 
 
 
 
 
 
 
hear from −便りがある−
(ずっと待ってるよ)
 
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ラギは触りたいの我慢してずっと隠していた(もとはお祖父さまとお祖母さましか知らなかった、し、誰にも言っちゃ駄目とか言われてると良い←)のに、ヒロインの勢い余った行動で町の人々に変身体質が露呈したとかそんな過去がある、はず!←←
 

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