いつもいつもいつもいつもいつも。
口を開けば蒼い髪の彼のことばっかり!
「この間、ユリウスが…」
あんた達デキてるんじゃないのって一瞬でも疑っちゃった私は悪くないわ。
「まぁ奴に出来て、天才であるこの僕に出来ないなんてことはないが。」
ユリウスは病的に魔法好きって話だけど、だったらノエルはユリウス病ね。
だって四六時中その話題しかしないもん。
あなたの彼女は誰?
ユリウスじゃないでしょう、私よ私。
わ・た・し!
「とはいえ…ユリウスに対抗するためは相応の魔法具を用意しなくてはならない。
僕といえども準備も無しでは始まらないからな。」
心の中であっかんべーして表面状は聞き分けの良い女の子。
だって嫌われたくないもん。
男の子にも嫉妬してるだなんて、私ってばなんて心が狭いんでしょう!
ノエルに知られたら、きっと優しい彼のこと。
困らせちゃうに決まってる。
でもね。
もう少し一緒にいたい私のこと考えて欲しい、あともう少し。
登下校もバラバラだし、ましてやデートなんて。
告白の時の威勢はどこへやら、これじゃあ付き合う前となんら変わりない。
それとも私が欲張りなだけ?
「そ、それでだな…えーと、」
急に覇気が無くなって、視線がうろちょろうろちょろ迷子の御様子。
こういう態度のノエルは言い出してくれるまで長いんだよね。
なんだろう、悪いことじゃなければ良いけれど…
私に飽きちゃったとか?
それとも嫉妬深いのバレちゃった?
他に好きな子でもできた?
まさか、ユリウスに人生捧げるとか言わないよね?
勝手な憶測が頭の中をぐるぐるぐるぐる。
ちょっぴり涙が出そうになったけど、最後は笑顔でお別れしたいよね。
頑張れ呼び名!、負けるな呼び名!!
そう自分で自分を鼓舞したのと、漸く決心が付いた様子のノエルが口を開いたのはほぼ同時だった。
「だからその…今度の週末、一緒にソロ・モーンの店に行ってくれないかと思って…あ、いや、もちろん君が忙しくなければの話だが!」
真っ赤な顔してそんなこと言うから。
胸に巣くっていた黒い靄が一気に晴れて、まるで今の空模様みたいにすっかり澄み渡る。
答えは勿論、即答ですよ!
after all −結局−
(嬉しくって涙が出ちゃったのは、ここだけの秘密。)
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