いち

善哉Pこと財前と仲良くなって数日。
氷帝テニス部は好成績を挙げ、関東大会を順調に勝ち進んでいた。
関東大会まで進むと季節は暑い暑い夏へ移り変わる。


さて、そんな小説もどきの口頭文を出したのには、学生生徒もろもろ立ち向かわなければならないラスボスが存在するk事を表したかったからである。



「「期末オワタ\(^o^)/」」
「白旗挙げてないで勉強しやがれ。」
「ひよおおおおおおお!!!!!!!!これわかんないいいいぃぃいいいい!!!!!!」


期末戦争(テスト)の幕開けだ。





期末一週間前の今日は土曜。さすがにこの期間は部活動は全面的に禁止される期間だ。
故に午後に関わらず学校は静かである。
二年C組、誰もいない教室で鳳やみずき達の勉強会が行われていた。


ここ最近、鳳はよく悪友とつるむようになり、ますます騒がしい日々を送っていた。
鳳とつるむようになったから制裁あったのか?

実を言うとそれは全くおきていないのである。
なぜならみずきとまどかの性格が制裁の対象に至らなかったからである。
まどかはクラスの皆をまとめるリーダー的存在であり、誰にも気さくな態度を取る。みずきはあの怒濤の歴史レポートのお陰でコアな歴史オタクである事が周知の事実となっている。且つ一年次から彼女を見ていたクラスメイトが「あの子に限ってない」といった太鼓判まで押されているのだ。

それゆえに制裁を受けていないのである。



さて、テスト勉強にひいひい言っている四人がいるのだ。
四人+他校二名の成績について説明しよう。



鳳はケアレスミスで落とすものが多く実に惜しい。また最後の〆が甘く、四人の中では成績は下である。
まどかは単に飲み込みは早いのにあまりやる気を出さないだけ、本気出せば上の中はいけるリ○ーンの山本と同じタイプだったりする。

ぶっちゃけまどかは体育と化学、鳳は美術と音楽と言った様に感覚的な科目の方が得意なのだ。

みずきは科目によって成績の凸凹の差が激しい。学年内でも文系含め日本史と国語全般は高成績だ。
ただし数学は赤也の英語並みである。消費税計算だったり割引計算は出来るくせに数学は出来ない。日本史と比べてみればこの落差振りが正直酷すぎて、数学の先生が涙目だったりする。

日吉はこの中では歴史も数学も得意というオールマイティだ。
そのお陰で中間と期末になると主にみずきとまどか、幼稚部の頃からは鳳がやってくるので教え方も上手くなった。従って総合成績も三人に比べると高いのである。

ちなみに、四人とも学年平均より上だ。

次に他校二名(赤也、財前)について説明しよう。
赤也となると成績はがた落ちする。学年順位は平均以下。英語となるとみずきの数学と並ぶ。日本人なんだから国語はできる!と小学校の時、塾で豪語した宣言通り国語はなんとか一人で出来る程度の成績で、他となると三強にお世話になりっぱなしだ。

財前はいわばカ○プロの某ヒキニートタイプ、超成績優秀者だ。古典は苦手なものの、おいお前コレで苦手かよ。という成績であり得意な英語となればお前英語圏で過ごしてたの?という成績になる。
天才か。いや天才だ。

まぁ、そんな訳で六人の成績を並べてみると


財前>>>日吉>まどか≧みずき>>鳳>>>>>>>赤也
だったりする。


そういう訳で日吉と鳳は関東大会があっても試験からは逃げられないし財前は余裕だとしても赤也も逃げられない。
ではみずきとまどかはどうして必死なのだろうか。好成績を収めたいから?早く休みをエンジョイしたいから?内申点を挙げたいから?
どれも当てはまるが、女子二人はそれよりも大切な事が会った。



「「部活!!」」


二人は息を合わせてそう叫んだ。






実はこの二人も部活動に励む生徒なのである。










悪友は三人とも別々の部活に所属しており部活になればそれぞれの関わりを大切にしていたりする至って普通の中学生なのだ。

まどかは剣道部に所属している。氷帝剣道部はテニス部の栄光で目立つ事はないが中学剣道界の中ではかなり強い学校なのである。
まどかだって普段はカゲプロの某ディセイブの様に悪戯な性格だが竹刀を握ると一気にイケメン女子に変わる。実力も折り紙付きで剣道部内では実質のエースである。

部内の後輩をよくまとめており、次の部長候補だったりするのはここだけの秘密だ。


みずきはみずきで氷帝の中で珍しい部活に所属している。それが和楽部である。
氷帝の音楽系部活動といえば氷帝オーケストラ楽団がまず思い浮かぶ生徒が多い。
確かに氷帝は日本文化よりも欧米文化を重視する傾向にあるので仕方が無いといえば仕方が無い。それに何かと和楽部と楽団は仲が悪い。

「和楽」と書いてある通りここでは日本の伝統楽器を用いた演奏をしており、特に雅楽を中心に活動している。
雅楽とは?と思うかもしれないが神社でよく流れている音楽をイメージしてくれるとありがたい。ぶっちゃけそれが雅楽だ。雅楽は最古のオーケストラといわれているように様々な音が紡ぎ合わさって完成する音楽なのである。

そんな欧米文化重視の空気の中で日本文化に触れる事の出来る和楽部にはかなり濃い連中が集っていたりする。

和楽部は氷帝の設立当初からある由緒ある部活で神社に雅楽の奉納、音楽会で雅楽やお囃子の演奏など、かなりハードスケジュールな部活だったりする。
そんな和楽部に所属しているみずきだが結構自由気ままに部活を楽しんでいるのだ(ちなみに雅楽では龍笛担当)。




と言う訳で想像はついたと人が多くいると思うがまどかは剣道部関東大会出場、みずきは東京郊外の○○神社の例大祭の雅楽奉納の為、何がなんでも赤点だけは避けなければならないのであった。




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