今日も部活が終わり、帰ろうとしていた時だった。


「おい!赤也ー」


振り返れば俺の先輩である丸井先輩と柳先輩がこっちにきてた。あまり見かけない珍しいペアに思わずぱちくりと、凝視してしまった。


「何すか?」
「今日、お前の家に行っていいか?」
「うえぇ!?なんでっすか!…てか柳先輩も…」
「赤也の飯をさらいに☆」
「俺の夕飯食うつもりですかー!?」
「俺も食事を頂くついでにお前の日常のデータを…な。」


「「……」」


フッと笑った先輩に、何ともいえない悪寒が走ったのは言わないでおこう。


「ブン太と赤也が俺が怖いと思った確立を聞くか?」
「「ごめんなさい。」」


開眼はマジで勘弁っ!!





まぁ、帰り道で先輩達を話したのが楽しかったからいっか。(人はコレを楽天的と言う。)
話の内容はもちろんテニス!他にも話したけど、やっぱ一番盛り上がるのはこれだ!

話しているうちにもう家の真ん前だ。


「久しぶりだなー赤也の家。」
「ふむ。データだ。」


だから怖いっス!!

ふと視線が隣の家に移る。
珍し。あいつがまだ帰ってきてないなんてな。

俺の幼なじみであるあいつは何というか。一言で言えば、

“オタク”だ。しかも歴史(特に日本史)の。

一緒にいるのは楽しいし、俺のある意味のセーブ役(笑)
俺もある意味、あいつのセーブ役だな。
…あいつの歴史語りマジで止めんの大変なんだからなー!?


「あれっ?あの子、氷帝の生徒か?」


丸井先輩があいつの家の方を見てそう呟いた。


「本当だな。神奈川から通っているのか。」


見てみれば、いつもかけている眼鏡を外したあいつ。


「あれ?みずきじゃねーか。」




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