黄土衣 | ナノ


  死んだ世界ってさ・・・1/2


死後の世界は各国・各宗教によって様々だ。
天国とか地獄とかに振り分けられるとかって有名だよな?

でもな、各宗教の死後の世界観ってそれ一つじゃないんだぜ?

まず仏教だったら、あの閻魔大王で有名な十王の裁判の後に六道に振り分けられるんだ。あ?天国はどこか?一応天国と呼ばれるのは天道と極楽浄土だな。
天道は六道の一部だ。六道の中じゃ一番楽だが周りの差が激しいから、その落差を苦しむ様になっているらしい。そこから抜けるには「解脱」、つまり悟りを開くのが先決とされるんだ。「解脱」することで極楽浄土にいけるって意味だな。
つまり!仏教では、天国と地獄は対じゃないって訳。

次にキリスト教だったら、まず死んだらすぐに天国地獄に分かれるんじゃねぇんだ。聖書のヨハネの黙示録の一説によると『最後の審判』というのを世界の終わりに迎えるんだ。
その後、イエス=キリストが復活し、全ての死者は蘇り、キリストが審判を行うんだ。この審判で人類は永遠の命を得るものと地獄へ送られるものに分けられる。
ここで言う天国は、永遠の命を与えられた者がイエス=キリストと共に過ごす「神の国」を指すんだ。
あ、ちなみに最後の審判を迎える前の事をモラトリアム(猶予期間)と言うんだってさ。

イスラム教はキリスト教とほぼ同じだな。

次にユダヤ教は復活を信じるのはごく一部の宗派で、多くは死ねば土に戻ると考えているんだ。
ま、死ねば終りという考えが徹底しているって事だな。


儒教の考え方はユダヤ教とよく似た考えだな。

道教は死後の世界を事細かに説いているな。
古代中国では死者は黄泉あるいは泰山に行って安眠すると信じられていたんだ。そこに仏教説話の地獄や閻魔、鬼などの話が取り入れられたんだよなぁ、これが。
簡単に言っちゃえば、道教の死後の世界は、とても人間くさい世界ってことだ!

日本の神道だと死後は黄泉の国へ行くらしい。そこは不老不死の世界であり、神々の世界だ。
神道は死とか、穢れを嫌う傾向にあるな。死人に口無し、臭いものには蓋をするとかいうだろ?
死後、穢れを浄化されたらご先祖の霊を経て祖先神とになる。そしてまた現世に戻って生まれてくるんだ。
あ、生まれ変わりとかは日本独自らしいぜ。

・・・つーか死んでんのに、なぁにレクチャーしてんだよ俺はあああ!!!!!!





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