First, let's take lunch


「それでこれからどうするんだ?」

ジョンがそう聞くとアリスも同じことを不安に思っているらしくシャーロックへ視線を送った。

「アリス、君は人通りの少ない道路には一人で出るな。それ以外だったら自由にしてていい」

以上で話し合いは終わりだ、と続けたシャーロックはコートを手に取り出かける準備を始めた。
毎度のことだ。彼がどこかへ突然出て行くのは。
アリスと二人でシャーロックの様子を眺めていると彼は小さく首を傾げ眉を寄せて口を開いた。

「何をしてる?僕は腹ペコだ」

シャーロックは動かない二人を振り返りそう言った。
ジョンとアリスは顔を見合わせて首を傾げた。
そしてクスッと笑うと二人も席を立って準備を手早く整えた。
昼食はノーサンバーランド通りのレストランでとることになった。
シャーロックとジョンは何度か足を運んだがアリスは初めてらしい。
店主のアンジェロが「いらっしゃい」と声を掛けアリスの姿を確認し目を細めた。

「その美人のお姉さんは誰かな?まさかアンタの第二の彼女か?」

ジョンに向かってそう言いニヤつく店主に「いいから案内してくれ」と言ってやった。
アンジェロは不満そうな顔をしながら三人を一番良い窓際の席に案内した。
各々のメニューを伝え終えるとアリスはぼーとした様子で外を見つめた。

「外に出るのってとても久しぶり」

「そうだろうね。閉じこもっていたから」

「仕事が忙しかったのよ。早く大学に戻りたい」

その表情からアリスはとても仕事を誇りに思っているのが分かる。
主にジョンとアリスが二人で会話しながら(時折、シャーロックがジョンの言葉を訂正するために口を挟む)食事を終えた。





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