遅れてきた七夕 | ナノ

遅れてきた七夕

夏色企画で盛り上がり終えたあと、砂糖づけのラブレターの遊さんと謎のリレー小説が始まりました。題しまして「砂糖づけの花屑」
方向性も何も決めず突発的に始めたものでグダグダ感が否めませんが七夕っぽい世界を味わっていただけると嬉しいです。


織姫様も彦星様も、ここからだったら二人は近いように見えるのに、実際は遠く離れているんだよね。愛し合っているのに可哀想だよね。可哀想だから、人は夏の大三角形として結んだのかな。可哀想だから、神様は天の川を架けてくれたのかな。
from 心菜

織姫様 彦星様 人が結んだ大三角に神様が架けた天の川。らしくもなく君が俺の目も見ずに小さく微笑んだから、夏の夜空に散らばる全ての光をその目の前で壊してやりたくなった。
「ほんまバカっすわ、あんた」
俺じゃなくてあんな男を選ぶなんて。
星に願いを 君に祈りを
from 遊

夏空に散らばった宝石たちをかき集めて君に会いにいく。煌めく星々は君との想い出の結晶。ごめんね、もう、遅いのかな。
「私が、本当に好きなのは…!」

まだ、間に合いますか。
(天の川は架かっていますか?)
from 心菜

「振り向くな」
頭上に広がる輝きを丸々飲み込んだような瞳にいつのまにか魅せられていた

「前を向け」
いつもいつも、支えているように見せかけてその存在に依存してたのは誰だった?

「もう後悔は、させたない」
(本音と建前を見分けられず、星屑へ)
from 遊

いつも傍に居てくれたのは誰だった?馬鹿やなって笑って、額を小突かれなんてして。喜びも悲しみも共有していたのは、誰。それでも、私は。決意を胸に前を向いて走り出す。振り返らない。振り返らないよ。
一方通行しか許されない天の川を走り抜ければ、その先に。
from 心菜

ふわりと両腕の中に舞い込んだ体温。夏の熱に浮かされたそれはいつもより熱くて。追いつかないと膝ついた 触れようとして諦めた。きらきらの星を秘めた彼女が、今。
天の川さえ抱き寄せて、奪い去ったってその手を引こう。
(星を隠した目が、やっと俺を映したから)
from 遊

いっそのこと、全てを投げ捨てて、星にまみれた逃避行でもしてしまおうか。自嘲めいた感情が宙に揺蕩い僕を笑う。僕に依る一秒は君に縋る永遠。
どうか、どうか、君といたい。

「俺は、おまえを 」

切なる願いは星屑と共に。
from 心菜
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