白兎を追いかけて | ナノ


なんやかんやで無事、合宿場にたどり着いた。


心配したテニスコートもちゃんとあった。
結構広いし、ええ所やな。


旅館…やろうか?なかなか趣深い建物である。


でも、旅館やないてオサムちゃん言いよったよな。せやからマネージャーであるウチが自炊せなあかんて言うて、合宿四日分の食費として福沢様を何枚も頂いた。


米は部員全員持参なんやて。いっぱい食べるヤツはいっぱい持って来い、みたいな。


金ちゃんとか何合食べるんやろうか…。


大量の食料や荷物も運び終え、今はというと―――…。



――ドドドド!


「ええか?精神力を養わんと試合には勝てへん。全国でも勝ち抜けんで!」


いや…せやからって。


――ドドドドドドド!


「何事にも動じない、精神力を身に付けるんやー!」

「「「おーー!」」」


「って、なんで滝やねん!」


みんな上半身裸になって、恥ずかしいわ!あ、でも蔵の裸は美しすぎる…!

やっぱり蔵は裸でもかっこええなぁ。いや待ちぃ、かっこよさ倍増してへん?


(…ってそうやなくて)


「合宿やなくて修行になっとるやん。せっかくなんやから、山を走ったりテニスしたりせんの?」

「あほーぅ!こんな立派な山に来たんやで。滝に打たれる他ないやろう!」


アホはおまえや蔵ノ介。他にもすること沢山あるわ。
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