白兎を追いかけて | ナノ



机の上に座って足をブラブラさせてると、一人の女の子がこちらに歩み寄って来た。


「あの、忍足くん…これ」

可愛くラッピングされた包みが謙也に差し出された。


「俺に?おおきにー」

でれでれしながら受け取る謙也。

女の子は嬉しそうな笑みでパタパタと去っていった。


「やるねーひゅーひゅー(棒読)」

「俺だって一応モテるわ。白石ほどじゃないけど貰ってるんやからな!」


確かに、ウチんクラスで蔵の次にモテるのは謙也や。


(…気に入らん)


「なぁ下僕以下クズ以下、」


「ちゃうわ!そんな名前ちゃうしさっきより酷くなっとるやないの!」

「青春なんて糞くらえや」

「ほんま機嫌悪いな」


「次回から、ウチの下僕くんがスタート。スーパー少女が忍足謙也をひたすらパシる恋愛要素0のドタバタハートフルコメディ。ぜひともご期待下さい(棒読)」

「おいっ!」


あー、あー、あ。

一応酷く焦げとる所は切ったんやけど、やっぱり不出来なロールケーキになってしもた。


でも、うちだってあげたいしなぁ……。
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