白兎を追いかけて | ナノ




昼休み、ご飯を食べに光くんが来た。どうやら謙也が呼んだよう。
なしてこんな時に呼ぶんかと、謙也に呪いをかけるほどに恨んでやった。悪寒がする…と彼は呟いていた。ハッ。


こういうとき友達の優衣は気を遣って彼氏のところへ行っている。

だからウチと蔵と光くんと謙也の四人。

そらもう食が進まないほど沈黙していて、エクスタピアス勢揃いですやん、はははほんまですやん、イケメントリオっちゅー話?いやぁ謙也さんギリやないっすか?ちゅーか謙也ってイケメン?あはははははは……なカオスな会話が行われることを予想していた。…がそんなわけはなかった。




「せやからさっきから言いよるやろ!立海は最強やねん!とくに真田!あの顔財前見たことあるか!?」

「あー…そこはかとなく覚えてますわ。去年俺らがぼっこぼこに負けた相手でしょ?」

「言うな、おかげで俺シングルス回ってこんかったなんて言わんといてくれ」

「いや、一切言うてへんで」


謙也から始まる会話はエンドレス。やってテニスの話やし。四人とも興味津々やし。

「去年全国大会での真田はイケメンやった、白石とは別系統やけどイケメンやった」

「話がこじれるから最後いらんで」

「あれ?どないなイケメンやった?真田くんって、」

「ほら、あれですよ。キャプテン真田みたいな連載してそうな典型的なイケメン」


光くんとも普通に喋れてる。うん、よしよしええ感じや。


「その真田が一年の時を経て、三十代後半のオッサンになっているという情報をゲットしたっちゅー話!」


「どうせ従兄弟情報やろ」
「なんか話盛ってそうや」
「常に120パーセントで話進めてますやん謙也さんは」

「「確かに」」


「納得すんなやおい!」
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