白兎を追いかけて | ナノ




き、き、気まずいな!


昨日の今日やで?

ウチの汚い体をちょっとばかし、いや結構かなり!見られたかもしれんのに…!


どないしよう!なんて言葉を掛けたらええん!?



@何事もなかったかのように喋りかける
(例)忘れ物でもしたん?あぁそういえば最近ハリポタの最終章が(略)

A昨日のことを謝る
(例)昨日はウチの汚らしいお姿をあなた様の視界に入れて申し訳(略)

B褒めちぎって機嫌を良くさせ昨日の記憶を抹消させる
(例)うっわその五色のピアスめっちゃセンスええわ〜!オリンピック目指してんのがありありと分かるで!(光くん激怒)



よしっここはBでいこう!


「ひか、」
「なんでBやねん一番たち悪いわ。常識的にAからの@やろ」


「どどど、読心術使う人に常識なんて言葉使う権利はあらへん!」

「いや、全部口に出てましたから。心の声使いわけてくれんと恥ずかしいんですけど、こっちが」


「……サーセン」

「まぁええですけど」


光くんはウチの正面で足を止めた。っていうか光くん、なにしに帰ってきたんやろう?

ほんまに忘れ物したんかな?その割にはウチの前に立ってるだけやし。


「どうしたん?光くん」

「なんもあらへんですけど」

「なして帰ってきたん?」

「聞きたいんすか?」


な、なんやねんその質問返しは……っ!


「き…聞きたいデス」


ウチは心配してんねんで!



光くんの視線がウチを捉えた。まばたきもせずに、強く見つめられた。

あれ…?なんかいつもの光くんとちゃうような………。
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