白兎を追いかけて | ナノ




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部活が終わって、帰るのみとなった。

蔵は職員室にいるオサムちゃんに提出しに行かなんものがあるとかで、ウチは部室にて大人しくお留守番中。


喧嘩(?)をしてもちゃんと家まで送って帰ってくれるんやから蔵ってほんまにええ男。

切実に旦那さんにしたいわぁ。…ってあれ?喧嘩(?)中にそないなことは言うもんやないんやろうか。でも喧嘩(?)ちゅーてもそない大したことあらへんし。

喧嘩(?)の(?)、そろそろウザいんやけど。外してくれんかな。




ウチが毎日つらつらと書いているマネノートを見返す。ほんま毎日が楽しそうやなぁ、ウチ。

それはやっぱり蔵や謙也や光くんやみんながいてくれるからで。

光くんを避けなあかんのは、やっぱりおかしいと思う。



がちゃり。

ドアが開く音がする。

蔵が帰って来たんや!と勢いよく振り返った。ご主人様を待つペットか!ちゅー話やけど。


…と、そこには。



「柚先輩やないっすか」


「ひ、かるくん……?」


今日まだ一言も会話を交わしていない光くんが、そこにはいた。
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