あのときのウチは照りつける太陽以上に熱くオーバーヒートしていたことやろう。
やってあれは、蔵が悪いんや。
めちゃくちゃエロい体つきで、めちゃくちゃエロいこというから、想像…してもうたやない。
あの、めっちゃエロい体した蔵がウチの上におって、ほんで……優しい手つきでウチを……、んきゃあぁぁぁぁっ!想像するだけで無理!
恥ずかしい!もう胸がいっぱい!お腹いっぱいです!おごちそうさまでした!
「なんか柚先輩、めっちゃ悶えてますけど?」
「ほんまや。なんかあったんやろうか」
↑原因の張本人です
「…にしてもあの格好、白石部長がしたんです?」
「ん、まぁな」
「あれはあれでエロいっすわ」
「…は?なんやて?」
「やってパーカーの裾が太股のギリギリのラインやないですか。白石部長、狙ってたんですか?」
「アホ、偶然や。狙ってへん」
ぶかぶかな裾も肩幅が俺サイズなため合ってへんのも、別にムラムラとかしてへん。
………ごめん嘘や。
「出るとこ一応出てますしね」
「やめろ言うな見んな変態」
「まさか白石部長に変態呼ばわりされる日が来るとは思いませんでした」
「柚の神聖なる場所を触ってええんも汚してええんも俺だけや」
「…白石部長ん方が百倍変態って気付いとります?」
「柚は死んでもやらへんで」
さらりと言った俺の一言に、財前は食いついた。
「俺、思うんですけど」
「ん?」
「柚先輩と付き合うてから、白石部長は自分の気持ちを優先させすぎやないですか?」
「好きやからしゃあないやろ」
「へぇ……そうですか」
意味深に呟かれた財前の台詞。
違和感はあったけれど、財前は俺らの関係を祝福していて応援してくれているもんやからと気に止めはしなかった。
このときぐらいから、気付いとくべきやった。財前の言動が妙なことに。
俺は幸せすぎて忘れてたんや。
合宿のときの、柚に対する財前の強い想いを。
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