白兎を追いかけて | ナノ






山といえば滝修行(?)だった彼ら。

海といえば、そりゃあ……。


「右や右っ!」

「んー、ここ?」

「ちゃうわそれ!銀さんの頭や!」


「大好きやで柚、左に一歩、そんまま真っ直ぐ歩いてき」

「んー、んー?」

「ちゃうわ!白石の言葉に騙されたらあかん!白石はただ柚を抱き締めたいだけや!」


「柚先輩、右ですわ右。もーちょい右」

「まだ右ー?」

「ちゃうわ!財前は柚を落とし穴に誘導してるんやー!」


(……っ!)

「あんたらはウチになにさせてんねやアホ――!」

怒り爆発!やってられへん!
ウチは目隠しのために巻いていたタオルを思いっきり外してやった。


「師範割り?」
「SMプレイ?」
「落とし穴にはまっちゃいなYO☆ゲーム?」


謙也溺れてしんでまえ。
蔵ノ介はとりあえず距離置こう。
光くん…、ってちょっとそのテンションなんやねん。



只今楽しいスイカ割り(?)のお時間です。

ってあれ?スイカないやん!


「金ちゃんスイカ食べたらあかんー!」
「ごっつ美味いでー!」

ウチはなんのために目隠しをして棒なんて持ってたんやろ。


「せやからSM…―」
「近付かんといて変態」


今日の蔵は水着ということもあり、格好はエロさ三割増し。言動は変態五割増し。

とにかく、蔵のボディーなんて見慣れてへんから、……調子狂いまくりやねん。



無防備な幸福論
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