その日は家に帰って水着を探すと、出てきたものはこれまた子どもっぽい水着で。
やっぱ蔵ノ介にも見られるんやからと思い、わざわざ優衣を誘って水着を買いにデパートへ向かった。
優衣には黒の三角水着や、もはや下着のような過激な水着やらをオススメされて一向に決まらず。
蔵ノ介に「なに色が好き?」と電話したら「若草色」と。
「ウチは植物やあらへんのやで!」と蔵ノ介にとっては全く意味の分からない台詞を残して一方的に電話をきってやった。
優衣と相談しながら決まったのが薄ピンクのフリルのついた水着。真ん中にリボンもついていてめっさ可愛い。
「キメてこい、柚」
「…なにをやねん」
蔵ノ介は、これを着たウチを可愛いと言ってくれるやろうか。
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