白兎を追いかけて | ナノ



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デートっちゅーても文化祭準備後やし、部活後やし、場所は限られる。

まぁウチらの制服デートは商店街をブラブラ〜っとすることなんやけど。


本日も同じく。

いや、ウチは好きやからええねんけどな。


「わーっ!四天宝寺の文化祭ポスター貼ってあるで」

「ほんまやん。ええ感じに出来とるなー」

「あ、蔵載っとる」

「あー…ほんま?この前バシャバシャやられたんわこれか」

「蔵で客を釣る作戦か。ポスター係も考えたな」

「なんか言うたか?」

「…いえ、何も」


ただでさえ蔵は他校にも人気があるのに、これ以上客が増えたらどうすんねん。


蔵がホストをやるって知らんのやろうなぁ。

ぜひとも知らないまま文化祭が終わって欲しい。

他校の生徒らは普段会えない分、本領発揮して来そうやからな。


「蔵、犯されんでな」

「何の話やねん」


いつものようにツッコミが入った所で、もはや常連となったたこ焼き屋へ。


「「んんーっ」」

「ええ匂「エクスタシー!」


(………変態め!)


エクスタ変態の件は置いといて、ノリのいいたこ焼き屋のおっちゃんと会話をした後たこ焼きをお買い上げ。

常連のため2個オマケしてもらった。

いつものように二人でベンチに腰掛ける。

たこ焼きを箸で挟んでふぅふぅと冷ますその様子はたこ焼きの王子様。

新テニプリやなくてタコプリを連載するべきやろ。

あ、あかん。
今の時期にこないなこと考えたら時間軸めちゃめちゃの小説になってしまうやん!
(もう手遅れです)


ここまでは、いつもの流れ。



「ほい、柚、あーん」


この鼻血モンの蔵の行動も。


違うのはここから。

満面の笑顔でウチは言った。



「ウチ、食わんで」
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