蔵が帰って来たこともあり、皆は真面目に部活を再開。
光くんにからかわれて遊ばれていた謙也も、どうやら解放されたようだ。
「薮内に告白されたんやろー?」
「あ、うん」
さすがスピードスター。情報が回ってくんのも速いんやな。
「あいつが抱いたのは恋心っちゅーよりも未知への探求心なんちゃうかー?」
「…どういう意味やねん」
「やからー、美女と野獣並びに美男と野獣っちゅー、」
ゴスッ!
ウチの膝蹴りがクリーンヒット!
きゅうしょにあたった!
ヘタレは倒れた。
只の屍(しかばね)になったようだ。
「謙也、なんでそないに死亡フラグを踏むのが上手いんか。それに関しては光くんより天才やで」
「…柚、ポケモンのきゅうしょに当たるのと男のきゅうしょに当てるのはワケが違うっちゅー話」
あぁ、男のきゅうしょは生々しいもんな。
屍となった謙也をそこらへんにあった棒でツンツンとつつく。
「なんやねん!このまるで汚物かのような扱いは!」
…只の屍のようだ。
「ちゃうわ!」
ちょっとゲームネタ引用しすぎたかな。
(っていうかグダグダ)
微妙に反省していると、四天宝寺一の漫才コンビが近付いて来た。
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