乳の味の2
ぱいって何?ぱいぱいって?? て云うかアイオロスのって、何が!?
一瞬にして形勢が逆転したかの様な状況にシュラは固まるが、尚も胸に抱く赤ん坊とアイオロスは謎の会話を続ける。
「う〜ぅ、あー、ぱーい、う〜う〜!」
「そうね〜、かたくてやーねー。
シュラ、ちょっと聖衣を脱ぎなさい。
あてなちゃんがシュラのおっぱいから本当に乳が出ないか試してみたい、と言ってるんだ。」
そう云うや否や、脱ぎなさい、と言う割にさっさと山羊座の聖衣を分解させ様とアイオロスは抱き着いて来てシュラは更にパニックに陥る。
「は!? え、ちょっ、アイオロス!?
て云うか赤ん坊がそんな事を…?何で言葉が解るんだ!?」
展開に付いて行けず、かと云って抱いている赤ん坊を放り出す訳にもゆかず、ただ戸惑っているといつの間にか胸部パーツ等は外され、インナーを着ていなかった剥き出しの乳首に赤ん坊の口が吸い付いた。
「ひッ…!? な、何で!俺、おっぱいなんて…、」
「あてなちゃん、シュラお兄ちゃんのぱいぱいはどうでちゅか〜?」
耳掃除のマシーン並みのマイルドな吸引力を見せる乳児にアイオロスは訪ねるがその両手両足はシュラを縛めて放さない。
必死にその束縛と乳吸いマシーンから逃れ様とシュラも藻掻くが聖衣を身に纏う黄金聖闘士に敵う筈も無く、気が付けば『マッサージすればおっぱい出るかも!』とアイオロスに胸を揉まれる始末。
激し過ぎる胸への愛撫にシュラは何時しか肌を紅潮させ、勃起を隠す為に前屈みになり内股気味になった腰をくねらせ、弾む吐息と潤む瞳はアイオロスを求める様に喘ぐ。
アイオロスはそれに応じこちらも立派に屹立した雄をシュラの股の間に挟めると激しい交尾の様に腰を振り、その激しさに赤ん坊を落とさない様に背後からしっかりと抱き止せ耳を食み愛を囁く。
二人(と赤ん坊)は何時しか夢中で互いを求めあい、勃起ははち切れんばかりに育ち、あと2擦りで同時に達する!といった所で二人の足元にヒビが入り崖下へと落下してしまうのであった。
「そうだ、あの時俺は赤ん坊を見逃してやったつもりであった。
しかしそれは間違いで、俺はあの赤ん坊の小宇宙の強大さに金縛りにあっていただけだったのだ…。」
紫龍の必殺にして最後の技・亢龍覇をかけられシュラは大空を駆け昇って居た。
このままの勢いで上昇し続ければ摩擦熱に耐えきれず二人共に天空の塵になるだろう。
そんな残された短い間、地上に居る筈の沙織の・アテナの祈の様な小宇宙に触れ、シュラは過去の出来事を思い出して居た。
因みに二人で崖を落ちた際、シュラはアイオロスの勃起に貫かれ気が付けば老紳士に見守られながら金縛りに遭ったかの様に騎乗位で赤ん坊に乳を与えて居た。
息も絶え絶えにその老紳士に赤ん坊を託すとシュラは絶頂に達し、失神してしまう。
その後再び気が付くとアイオロスの姿も、そして赤ん坊と老紳士の姿も無く、独り身なりを調えた姿で横たわって居て捜索隊の雑兵達が近付いて来るのを呆然と眺めているのであった。
そして今、あの時の赤ん坊から感じたのと同じく暖かく雄大な小宇宙を目の当たりにし、シュラは漸く沙織を本物のアテナと認め、自らの非も認めるのであった。
[ 34/38 ][*prev] [next#]
[mokuji]