化物の3
「何を突然…!何で分かるんだよ!?」
「恋人の特権だ!待っていろよシュラ!!」
そう云うや否やベッドを飛び出し兄は駆け出す。
「誰が誰の恋人だって!?」
アイオリア思わず追いかけて叫ぶと、2人は我先にとムウの元に怒鳴り込んで来た。
「「シュラがピンチだ!!(兄のせいで!)」」
説明する前にムウはシュラの元へと2人を飛ばした。
鬱陶しかったらしい。
一方、シュラは同僚達が断片的に情報を出してくれて、失った記憶が何となく見えて来て途端に恥ずかしくなりこの場から立ち去りたくなっていた。
しかし同僚の腕が逃がしてくれない。未だ何を思い出させるつもりなのか。
シュラが身を硬くし身構えていると、けたたましく音を立てながら聖域からアイオロスとアイオリアがテレポートして来た。
「シュラッ、助けに…!あぁッ!?
見ろ!矢張りあれは予知夢だったんだ!!」
「あ、アイオロス?」
「大丈夫か!? シュラ!未だ何も挿入られていないだろうな!?」
「リア!?」
放せ!と、同僚達からシュラを取り上げると兄弟の間に納める。
「あ、アンタあの時の!」
合宿に居た一人の男がアイオロスを見て思い出した。
「…生きてたのか…!」
あの夜、シュラとスク水男のセックスは衝撃的だったが、それ以上に怒り狂ったシュラのアイオロスへの制裁が凄まじく、彼等の中にはPSTDを発症する者まで居た。
そのボロ雑巾になった男が包帯だらけだがピンピンして突然現れ、同僚達は更に驚いていた。
「あぁ!こんな所までシュラに切られたけどもう大丈夫!
と、云うかシュラ輪姦なら私も混ぜろ!!」
「兄さん違うだろ!ちんこも閉まって!シュラ!こんな所で何やってるんだ!? さっさと帰るぞ!!」
アイオロスの化け物染みた勃起ちんこに日本人達は恐怖した。
『凄ぇ…!何食べたらあそこまで大きくなるんだ!?』
『イヤそれよりも何で勃ってんだ!? あの格好でここに来たのか!?』
同僚達は小声で疑問点を交わすと珍入者達の姿を改めて確認する。
兄は全身包帯だらけでフル勃起。
弟はスポーツブラみたいな腹出しプロテクター?
そんな2人にどうやら貞操を心配されているシュラは死にそうな顔でパンツ一丁のまま兄弟に挟まれ泣いていた。
「大体お前は隙が多い。精進が足りないんじゃないのか!?」
弟は心配故の小言的な言葉をかけると、兄も心配しながらシュラの尻を揉みしだく。
シュラは必死でその行為に抵抗するが振り払おうとした手が兄のちんこに当たってしまいその刺激にフル勃起の化け物は絶頂に達してしまった。
「まさかの平手打ちィィィ!? 有難うございまーす!!!!」
絶頂の衝撃でちんこの傷口は再び開き、3人を見守っていた日本人達に何かが混じった血の雨がモロに降り注ぐ。
「ぎゃぁあああああああ!!!!!!」
阿鼻叫喚としか云えぬその光景を目の当たりにした者達は一生忘れる事が出来なかったと云う。
その後暫く同僚達は休職する者が相次ぎ、シュラに近付く者が極端に減り、あらぬ噂が立てられるのであった。
『化け物の様なちんこを持つ恋人が居て、近付くと血の雨が降る』と。
股間に住む化け物・<了>
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