股間の化物の2
あのスク水変態とのセックスの一部を、地元での同僚と名乗る男のPCから見てしまった時からシュラは同僚達の頭の中で何度も犯される存在となっていたのだ。
しかし、その変態との一部始終を頭に負ったショックで都合良く忘れたシュラは、本気で自分が何故こんな目に遭っているのかが分からない。
今はただ、男達の堅く、逞しい肉竿と、身を内から焦がす熱い精液の事だけがシュラの全てになっていた。
「―そんな夢を見たら傷口開いちゃった」
と、ベッドどころか部屋中を血に染めたアイオロスはテレ笑いを浮かべた。
見舞いに来ただけなのに、寝ていたアイオロスがシュラの名を叫んだかと思うと、薄い掛け布団を吹き飛ばす勢いで精液と血を撒き散らし、部屋に来て居た見舞い客達は一時パニックに陥った。
返り血を(しかもちんこからの)浴びたまま帰る集団に病院内外の人達は驚き、自然と12宮まで道が空いていたのが更に哀しかった。
「…ケーキ…食べたかったな…。」
見舞いの品に買い、あわよくば一緒に食べるつもりだったミロが呟く。
「食えば良かっただろ。血塗れだったけど。
つーか、この服のクリーニング代…経費で…」
「サガに云えよ。ついでにあの病室の血飛沫の掃除代も請求してやれよ。」
諦めながらもぼやくデスマスクにアフロディーテが静かに怒りを込めながら返す。
しかし、サガはそんなやり取りは聞こえておらず甦ってから初めてアイオロスのちんこを見たショックで呆然としていた。
最大時長さ28p・直径は太い所で5.8pを誇る人馬竿は、はっきり言って別の生き物にしか見えなかった。
それが色々な物を撒き散らす様は夢に出てきそうな化け物であった。
そして14歳の遥か昔、自分は一度どころか何度かアイオロスに尻を狙われていた事を思い出して、身震いするサガであった。
一方そんな騒ぎを知る筈も無い、日本に戻ったシュラは矢張り同僚達の好奇の視線が気になっていた。
聖域に何故行ったのかすら思い出せないのも気になる。
確か星矢と紫龍を連れて資格検定の為の警備部主催の合宿に樹海まで行った覚えがあるのだが、肝心の訓練内容をまるで覚えていないのだ。
当時一緒に居た筈の星矢達に聞いても要領を得ず、シュラはとりあえず出勤したのだが、一部の同僚の挙動に思い当たる節も無く、首を傾げていた。
そして財団経営なスポーツジムのプール利用の為、男性用更衣室で着替えていると一人の同僚が声をかけて来た。
「…あのさ、聞き難いんだけどシュラって…」
言い淀む男に周囲が云え!云え!と小声で囃す。
「す、スクール水着か好きなのか!?」
「…は?」
「む!! シュラが助けを求めている!?」
聖域で弟・アイオリアに病室掃除をさせていたアイオロスが突然叫び、アイオリアが驚く。
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