ビンビンの2





 休日の、天気に恵まれた日本の朝。
裸エプロンの姿も眩しいアイオロスが甲斐甲斐しく朝食の用意をしているのをぼんやりとシュラは眺める。
先程の幼い頃の夢を思い出しながら。

「珍しいな、シュラが寝呆けるなんて」

自分の姿にツッコミを入れずに眺めるシュラを心配してロスは夢の中と同じ困った笑顔で近寄って来て顔中にキスの雨を降らせる。

キスの度に目を瞑り享受するシュラに具合が悪いのか、と益々心配するロスに笑いながらシュラもキスの挨拶を返す。

「…今日は台風になるかも、」

等と、失礼な事を云う口もキスで塞ぐと途端に激しく舌を絡めながらベッドにアイオロスも侵入して来た。

夢の中での少年時代、彼とこの様な仲になるとは思いもしなかった昔の自分に、今のこの様子を教えたらどんな顔をするのだろうか。

そんな事を思いながらシーツごともみくちゃにされ、いつしかシュラの頭の中はアイオロスの事で一杯になっていった。






「大丈夫だったか、シュラ?」
「…ふぁい…」

助けられた安心よりも情けなさで一杯になってしまう。
足下にはリアが心配して泣き叫んでいて、つられて何だか涙が出そうだからだ。

見渡すと先輩達は伸びて地に伏している。

この様な事が今後無い様に更に鍛練する事を決意していると英雄が自分を横抱きにし、歩き始めた。

勿論抵抗と遠慮をしたのだが身体に負った怪我は節々を傷め、二回りも大きなロスに難なく掲げられると安心とちょっとした優越感に抵抗する気は失せてしまい、彼の体温と香りを堪能する事にした。






ベッドの中でも与えられる快感や彼の射抜く様な眼差しよりも立ち上るアイオロスの体臭に酔い痴れ、いつになく積極的に彼を求める。

「本当に、珍しいなぁ…」

珍しいと思いつつもこの僥幸を逃す事なくシュラの執拗な愛撫に負けじと対抗する。

その白い身体を卑猥にくねらせ男の上で身悶える姿にアイオロスを慕ってやまなかった少年時代の面影は無かった。

そのアイオロスはと云うと、つくづくあの頃から手を出しておけば良かったと後悔していた。
すると、あの頃からシュラにこれだけはさせていたフェラチオをパワーアップしながら施され、思わず昇天してしまう。

久々に無心になって行った結果にシュラが満足していると、早速回復したアイオロスが腕力だけでシュラを引き上げ、自分の胸を跨がせる。
アイオロスは目の前のシュラの竿と玉を可愛がり左手は尻を、穴を解してゆく。
頭上から控えめな喘ぎ声が聞こえて来て、髪の毛を梳く手が快楽の強さを伝えてくる。






(あの時の先輩達は皆死んだのだったか。)

シュラを数の暴力で脅したは良いが己の実力を忘れていたのか、ロスが仲裁にやって来た頃にはキレたシュラに依って彼等は殆ど伸されて居た。

その暴力後の興奮と、憧れていたロスに初めて優しくされた事もあった勢いで介抱するのに乗せられた宿舎のベッドの上で、ロスの唇に掠めるだけのキスをした事を思い出した。

その唇は今や忙しなく前後し、シュラの竿を吸い上げている。

(本当に過去の自分に教えたらどんなリアクションを取るのだろうか、絶対信じないだろうけど。
だが、思えば自分はマセたガキであった。)








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