道場の2





「!? な、何だ!? 何故皆さん消えてしまうのだ…?」

死霊達に邪魔をされたり、恨みの籠もった声や罵声を聞きながらの公開バランスプレイに期待していたカミュは地べたに両手を付き思わずへたり込んでしまう。

ミロは
『あぁ…びっくりする程ユートピアって本当に効くんだ…』
と、遠い目で死霊達の成仏を祈るのであった。






「そんな訳で、次は黄泉比良坂の穴付近であの世へと向かう死者達に完璧に無視されながらのセックルだ!!」

1日かけて聖域に戻って来たが、不謹慎にも程があるカミュの発言にミロはまたしても脱力し、協力依頼をお願いしたデスマスクに大笑いされる。

「あんま良いもんじゃなかったぜ!?
所詮肉体じゃないしなぁ。」
「そうか…。では次だ!」

ソレ、もしかして経験談なのか!? と、驚くミロを気持ち良くないならやる意味は無いと言わんばかりにカミュはさっさと暇を告げ巨蟹宮を出て行く。






「そんな訳で来てみたのだ。
愛弟子が稽古に励む傍で、小宇宙と気配を消しながらの…「我が師よ!! ようこそいらっしゃいました!今日はどうされたのですか!?」
「速攻で来日バレてんじゃん。」

 突然の再会に喜ぶ氷河に抱きつかれ感極まっていたが、ミロに突っ込まれカミュは考える。

「…では予定変更だ。氷河を交えて3Pだ!
先日のアイオロスとシュラとリアと交わした4Pの様に!!」
「お前何やってんだよ!?
よ、4Pだぁ!?」

恋人と思っていたカミュのまさかの同僚達との浮気暴露にミロは愕然とする。

カミュは確かに今迄にも様々な者達と性交を重ねて来たし、それを目の当たりにして来た。
が、どうせ遊び相手・本命はオレ!と余裕をかましていたミロであったが、流石に同僚達と穴兄弟になってしまったかと思うと動揺を隠せない。
しかも詳細を聞くとカミュに直接連結したのはアイオリアだと云う。

昔から張り合って来た友人の巨根を思い出すと対抗心も沸いて来て、嫉妬心に駆られたミロは今すぐカミュが欲しくなった。

「カミュ、帰るぞ!氷河、また今度な!!」

戸惑う二人を無理矢理放して、どこか二人になれるホテルを探すミロ。






「そんな訳だ!! 一時間ばかし部屋貸せ!シュラ!」
「…断る。聖域に帰れ。」

周辺の地理に疎く小宇宙を全開にしてホテルを探すが、一番近くしかもタダの所があった!と、ミロはカミュを抱えてシュラ宅に突撃訪問して来た。

夜勤明けで寝ていたのに叩き起こされたシュラは当然断る。

だが、ミロも負けじと新聞勧誘の様に足先をドアに挟めて閉めさせない様にしながら食い下がる。

「聞いたぞシュラ!貴様このカミュと4Pしたそうだな!!」
「!!!!ッ、あの事は、俺は…、」

恥ずかしい事を同僚に知られ、シュラは真っ赤になって弁明しようとする。
だがミロはシュラの説明は必要無いし、何よりもとにかくカミュと合体したい。

2人が玄関先で揉めているとカミュもその時の事を思い出したのか混ざって来た。

「そうだ、部屋を明け渡すのが嫌ならシュラよ、私達と3Pすると良い!!」
「「絶対嫌だ!!」」









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