口淫の3
「そうそう、俺っPもお願いしたかったぜ〜。」
デスマスクとカミュの絡みに驚き、何故か出て来た自分の名前に更に驚いていると、魚や蟹に過去の黒歴史までバラされシュラは怒り心頭となる。
更に空気を読まないカミュがその怒りに畳み掛ける様な懇願をする。
「お願いします!口淫の極意を私めにお教え下さい!!
フェラクレスのシュラよ!」
「誰がだ!! 貴様等も黙ってろこの魚介類!!」
遂に怒りが爆発し、聖剣乱舞しまくってしまいその辺の冥界の地形を少し変え、マン公に怒られ大層腑に落ちないシュラであった。
そして月日は流れ、平和を満喫する聖域の白銀聖闘士の住まう地区。
ヘラクレス座のアルゲティの元へ尋ねる者が現れた。
アイオロス教皇である。
何か不測の事態でも起きぬ限り白銀のコミュニティになど来る筈の無い教皇が現れたのだ。
パニックになる中、教皇は名指しでアルゲティを求める。
「…フェラクレスではありませんが私がヘラクレス座の聖闘士です…。」
何だか嫌なデジャブを感じて予め断りながら名乗ると、新教皇はすんごい顔をしてガッカリするのであった。
しかし教皇宮へ帰る道中、道案内役兼お目付け役のアフロディーテが冥界での『フェラクレスのシュラ』話をある事ない事を織り交ぜて誇張し教えてあげると、俄然元気になってアイオロスは白羊宮へと向かうのであった。
真のフェラクレスに会いに行く為に。
日本に居る愛しいフェラクレスに会う為に。
口淫矢の如し・<了>
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