口淫矢の如し(違)





 ここは冥界。
聖域にてのちに『サガの乱』と呼ばれる反乱劇で命を落とした聖闘士達が(以下略)

出番が来るまで割と暇を持て余した元聖闘士達は結構緩い生活を送っていたりした。

そんなある日の事。

「アルゲティ!! アルゲティ君は居るかね!?」

ここに堕ちてから初めて黄金聖闘士達と接する機会が出来た者達も居る訳で、白銀聖闘士のアルゲティはそんな者達の一人であった。

その彼が元白銀聖闘士達のコミュニティに飛び込んで来た黄金聖闘士の一人、水瓶座のカミュに名指しで呼ばれ、何事かとその場は騒然となる。

「あ、あの、俺ッスけど…」

巨体に似合わずおずおずと名乗り出るとカミュは期待に満ちた顔でアルゲティに近付く。
そして開口一番、

「君がフェラクレスか!! 早速そのテクニックを拝見したい!」

と、彼に跪いた。

「か、カミュ様!?」

アルゲティ本人も周りを取り囲み二人を見守ってた者達も驚いていると、カミュはやっと何かに気が付いた様で顔を赤く染めながらアルゲティの耳元に囁く。

「すまない、つい浮かれてしまった…。
ここでは人目がある。どこか二人になれる場所で…。
ハッ!? まさか上級者ともなれば衆目の中でも意に介さぬのか!?
ならば受けて立つぞこのカミュ!!」

と、途中から一人合点し遂に服を脱ぎ始めた。

「カミュ様!! ちょ、ちょっと!?」

白銀達が驚き話に付いて行けなくて困っていると、剥き出しのカミュのアヌスに薔薇が飛んで来て、深々と突き刺さる。

「ふうぁ〜〜ッッッッ
「喜ぶな変態…」

後ろからやって来たのは元黄金聖闘士のアフロディーテとデスマスクとシュラの3人組であった。

「オラ、帰るぞカミュ。フェラクレスじゃなくてヘラクレスだっつーの。」
「お前が変な事吹き込むからだぞクソ蟹。責任取ってお前が連れ帰れ。」
「とか言いながらシュラもついて来ているではないか。」

サガに命令された蟹について来ただけのアフロディーテがシュラに絡むと、サガが嫌いな割に生前の習慣が抜けず命令に反応してしまうのだ。と、うんざり顔でシュラが応える。

二人のやり取りを見ながらとりあえず説明してくれそうな蟹にアルゲティがおずおずと尋ねる。

「あの…、カミュ様は一体…?」
「あー、とりあえず納得させれば良いかなって思ったんだけどよ…、」
「アルゲティ君、君は上下の前歯は全抜歯済みなのかね!?
バキューム力はどの位がベストなのだ?口に含んだ後、玉を握るのはマナーで良いのだな?」
「!!??」

矢継ぎ早にエロい質問をされ更に目を白黒させていると、これまた何かを納得したのかカミュがアルゲティのズボンを下着ごと脱がし始めた。

「分かったのだ!! 言葉で語らず身を持って知れと、そういう事だな!?」

勝手な解釈をし、アルゲティの竿を取り出すと口に含もうとするカミュの頭に今度は手刀が飛んで来た。

「だから止めんか!! 相手は未だ17歳の少年だぞ!?」








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