股裂き48





 日本某県の市民スポーツグラウンド・そこで十数人の少年達と外国人青年が対峙していた。

少年達のリーダーの星矢が叫ぶ。

「だから!今日は野球試合の審判役やって貰う約束だから無理だって!!」

負けじと青年達のリーダーなミロも返す。

「審判なんて辰巳でもイイだろ?こっちも必要なんだってば!」

その間に挟まれ正座して俯いているのはシュラで、約束と義理の間でじっと耐えていた。

 規格外な破壊力を出してしまいがちで県内は元より、他県の草野球チームからも恐れられていた星矢率いる草野球チームにやっと対戦相手が現れてくれたのだ。
命知らずな事に。
そこで普通の審判じゃ色々大変そうだし、いざと云う時に青銅を取り押さえる力があって、真面目だけが取り柄なシュラに審判役と云うお目付け役をお願いし、星矢達は本日の晴舞台となった。

しかし試合前の練習を始めた頃、最近では週一のペースで見掛ける気がする聖域の黄金聖闘士が何故か白銀も引き連れ数人でやって来たのだ。

「シュラ〜!新教皇様のご指名だ!! 任務だとよ!」

ミロがチェック柄のスカートを履きながらそう説明する。

「…任務…なのか?そのスカートは…?」

小首を傾げながらシュラが問うと紫龍が繋ぐ。

「昔老師に聞いた事がある。
アイルランドでは男がスカートを履く祭があるとか…。しかし、任務ならば仕方無いのか…?」

「イヤ、スカートはA☆KB48のコスプレだ。
シュラは新教皇様の…アレだ。ほら、」

ミロが言葉を濁して説明すると、後ろに居た猟犬座が

「シュラ様がそんなプレイを?!」

と、鼻血を出しながらブッ倒れた。

それを見て益々聖域に帰りたくなくなったシュラと、私的な用事なら帰したく無い少年達は更に必死になる。

「それならそっちこそシュラじゃなくても良いじゃん!
辰巳貸すから連れて行けよ!!」
「ちょ、星矢…代わりに辰巳って!?」
「それはそれで何か腹立つな…」

アイオロス×辰巳で勝手に想像し、皆で萎えたり何故か対抗心を燃やしていると、星矢はとにかく!とシュラの身柄を自分達の方へ引き寄せる。

「ホラ!練習の邪魔になるから帰れよ!! アンタ等もそんな格好させられて嫌なら、そんな変な任務すっぽかして俺達の試合見て帰れば良いだろ!?」
「…!矢張りこの姿はおかしかったのか…!」
「大体48人も集まらないよな…。」

至極まっとうな事を星矢に指摘され白銀達に動揺が走る。

ミロの後ろでボソボソと会話をしていたがミロは動じないで黄金位らしく堂々と立っている。
だが表情に出ないだけで頭の中では必死に考えていた。

『…確かに変な任務だ。女装してシュラを聖域に連れ戻し更に女装させ、我々が余興ステージをこなしている裏のバックヤードでアイオロスがシュラを犯す手筈…。
何だか『アイドルを生ハメ!? EDなADが48!』ってタイトルのAVの真似をしたいだけなんじゃないのかアイオロスは!?』









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