ナウシカの2





 サガは教皇代理などではなく過去の清算をしているだけのつもりなのだが、何故か教皇としての諸々の政務まで任され魚介類を手足に昔の様に次々とこなしていて、これでは誰が教皇なのか分からない状態が続いていた。
未だ復活から2ヶ月弱だがサガは休む事無く働いている。

「今日はこうしてのんびり砂に埋まっていれば良いのでは?」
「休んでいる暇は無い。今日だって15時に「オラ!イカ焼きお待ち!!」

買い物(パシリ)から帰って来たカノンが未だ仕事を諦めていないサガを黙らせる為に熱々のイカ焼きを口に突っ込む。

「仕事し過ぎのサガをこうして休ませ様とする少し良い話など笑止!
さあ、人体実験のスタートは未だかね!?」
「イカ焼き食べてからにしましょうか。
まずは頭をどんだけ蹴れば仕事を忘れるかサッカーゲームです。」
「もがーッ!!!!」
「なぁ、それよりさっき誰か来てなかったか?」
「マン公が来ていたなそういえば。聖域へ走って行ってしまったぞ?」

アルデバランが説明をして、ハイこれ、と貴鬼が携帯を渡すとマン公から着信アリで通話状態なままになっていた。

「何だよ。偶にはアイツと海水浴と思ったのに…」
(海岸は夜中に浜辺で一発とか日中岩場で隠れて一発とか青姦使用目的)

通話終了ボタンを押そうとするとマン公の叫びが聞こえて来たので、カノンも海パン姿で聖域へと走り出した。






 聖域外周近くの村のバルでマン公はシュラと酒を酌み交わしていた。

「…本当に行き難いのだ。同僚達にどんな顔をして月曜から仕事をすれば良いのか…」
「そ、そうだな…女神は外遊に出られないのか?日本を離れれば少しは…」
「出張は1週間後で、面子に今回の騒動に巻き込んだ奴等が…」

死にそうな顔でボソボソと話すシュラを見てマン公は一緒にため息を着く。

カノンを案じて走っていたマン公が、ここで酒を飲んでいたシュラを見付け教皇宮の話を聞くと心配する事は無いと教えて貰い礼を言うと、一杯どうだ?と、なり、今に至っていた。

冥闘士のトップと現在仮位とはいえ山羊座の黄金聖闘士が道添いの店で飲んでいると云うのに誰も近づかないのは、漂う負のオーラと単に地味な2人に周りがそうとは気が付かないだけであった。

と、そこへ教皇宮の瓦礫を人力で撤去し終えたミロがやって来た。

海水浴に逃げた無罪組(羊牛乙女)に合流しようと歩いていたのだ。

「あれ?シュラに…誰だっけ?眉毛芸人?」
「誰だそれ。俺は天猛星のワイバーン・冥界三巨頭が一人ラダ「マン公さんだ。それよりミロ、片付け終わったのか?」
「あぁ、何で俺までよぉ!! 今は基礎コンクリート流し終えたから固まるの待ってんじゃね?」

マン公の自己紹介を遮り現在の状況を聞くとミロは同じ席に着席し酒を頼む。

「あー…、アイオロスは病院に突っ込んだわ。
カミュもさ、いつもあぁじゃないって解ってるだろシュラも?普段はいい奴なんだって、」








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